森ビル株式会社

開発経緯

「虎ノ門・麻布台プロジェクト」の計画地は、東西に細長く、高台と谷地が入り組んだ高低差の大きい地形です。敷地は細分化され、小規模な木造住宅やビルが密集し、建物の老朽化も進むなど、都市インフラからの整備が必要な状況でした。そこで、都市再開発法に基づく第一種市街地再開発事業によって、これらの課題を解決するとともに、道路や公園などのインフラを整備し、防犯防災面においても都市機能の更新を実現します。
平成元年(1989年)に「街づくり協議会」を設立し、以降、30年という長い年月をかけて、立場や事情の異なる約300人の権利者の方々と粘り強く議論を重ね、計画を進めてきました。平成29年(2017年)には国家戦略特区法に基づき都市計画決定され、平成30年(2018年)3月の再開発組合設立認可を経て、令和元年となった2019年8月5日に着工を迎えました。

開発前の計画地(空撮写真)
開発前の計画地(空撮写真)
開発前の計画地の街並み
開発前の計画地の街並み
開発前の計画地の街並み
開発前の計画地の街並み

コンセプト

緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 - Modern Urban Village –

「Modern Urban Village」をコンセプトとして誕生する「虎ノ門・麻布台プロジェクト」は、国際都市の洗練さと、小さな村のような親密さを兼ね備えた、世界に類のない、全く新しい街です。
テクノロジーが進歩し、働き方、暮らし方、そして生き方までもが大きく変わろうとしている今、「都市とはどうあるべきなのか?」「都市の本質とは何なのか?」という問いから、プロジェクトがスタートしました。森ビルはこれまでも「都市の本質は、そこに生きる人にある」と考えてきましたが、改めて人を中心に発想し、人々が人間らしく生きるための環境として、都市のあり方をもう一度ゼロから考え直しました。

コンセプトムービー|都市に生きる

「Green&Wellness」という新しい豊かさ

「Modern Urban Village」を支える2つの柱は「Green」と「Wellness」です。圧倒的な緑に囲まれ、自然と調和した環境の中で、多様な人々が集い、人間らしく生きられる新たなコミュニティを形成します。

人の営みがシームレスにつながる街

「虎ノ門・麻布台プロジェクト」では、はじめに人の流れや人が集まる場所を考え、街の中心に広場を据えて、シームレスなランドスケープを計画。その後、3棟の超高層タワーを配置しました。これは、まず建物を配置し、空いたスペースを緑化するという、従来の手法とは全く逆のアプローチです。高低差のある地形を生かして、低層部の屋上を含む敷地全体を緑化することで、都心の既成市街地でありながら、約6,000m²の中央広場を含む約2.4haの緑地を実現しました。水と緑がつながるランドスケープを整備し、自然あふれる憩いの場を創出するだけでなく、都心部におけるヒートアイランド現象の緩和にも寄与します。
また、街全体で「RE100(Renewable Energy 100%)」に対応する再生可能エネルギーの電力を100%供給するほか、エネルギー効率向上を図る技術を大規模に導入し、街の利用者の脱炭素に向けた取り組みを支援します。なお、国内の認証CASBEEの新しい評価システムCASBEE-WO(ウェルネスオフィス)の取得も目指します。2021年には先立って、国際環境性能を評価する街区単位の認証「LEED ND(Neighborhood Development)」カテゴリーのプラチナランクの予備認証を取得、2022年には、新築テナントビルを対象とした建物単位の認証「LEED BD+C(CS)(Building Design and Construction/Core and Shell Development)」カテゴリーにおいて、プラチナランクの予備認証を取得しました。なお、「ND」と「BD+C(CS)」の両カテゴリーにおける本認証取得が実現した際には、世界初の事例となる見込みです。
加えて、慶應義塾との基本協定のもと、プロジェクト内の医療施設を核として、スパやフィットネスクラブ、レストランやフードマーケットといった様々な施設のほか、広場、菜園なども1つのメンバーシッププログラムで結び、外部施設や医療機関とも連携しながら、この街で住み、働くことの全てが「ウェルネス」に繋がる仕組みを導入する予定です。
本プロジェクトでは、都市の低炭素化、生物多様性の保全、省エネルギー化、真に豊かな健康など、世界中が頭を悩ませている様々な課題に対する1つの解を提案します。

約6,000m²の広さを誇る緑豊かな中央広場(イメージ)
約6,000m²の広さを誇る緑豊かな中央広場(イメージ)
屋上緑化が施された低層棟(イメージ)
屋上緑化が施された低層棟(イメージ)
自然にあふれる憩いの空間(イメージ)
自然にあふれる憩いの空間(イメージ)

施設概要

約8.1haもの広大な計画区域は圧倒的な緑に包まれ、約6,000m²の中央広場を含む緑化面積は約2.4haに上ります。延床面積約861,500m²、オフィス総貸室面積213,900m²、住宅戸数約1,400戸、A街区の高さは約330m、就業者数約20,000人、居住者数約3,500人、想定年間来街者数2,500~3,000万人で、そのスケールとインパクトは六本木ヒルズに匹敵します。
森ビルは本プロジェクトにおいて世界有数のスモールラグジュアリーリゾートとホテルを擁する「アマン」とのパートナーシップにより、日本で初めてとなる都市型のレジデンス「アマンレジデンス 東京」を誕生させるとともに、ホテルにはアマンの姉妹ブランドとなる日本初進出のラグジュアリーホテル「ジャヌ東京」を開業します。

人の営みがシームレスにつながる街

「虎ノ門・麻布台プロジェクト」は、人々の営みがシームレスにつながる街になります。オフィス、住宅、ホテルなどの施設ありきで都市を設計するのではなく、施設の垣根を取り払って、人の営みから都市づくりにアプローチしました。この街では、「暮らす」「働く」「集う」「憩う」「学ぶ」「楽しむ」「遊ぶ」など、人々の様々な営みがシームレスにつながり、人と自然とが調和し、人と人がつながり、刺激しあいながら創造的に生きられる新しい都市生活を実現します。様々な施設がともに連携し、人々に新たなライフスタイルを提案することで、緑豊かな街全体が学びの場となり、仕事場となり、我が家となり、遊び場にもなります。

平面図
平面図
立体図
立体図
オフィスロビー(イメージ)
オフィスロビー(イメージ)
中央広場をのぞむホテルのレストラン(イメージ)
中央広場をのぞむホテルのレストラン(イメージ)
約4,000m²の大規模なフードマーケット(イメージ)
約4,000m²の大規模なフードマーケット(イメージ)

建築家・デザイナー

超一流の才能が集結し、世界に類のない、全く新しい都市を創出

唯一無二の「Modern Urban Village」を誕生させるべく、世界の超一流のトップクリエーターたちが東京に集結し、森ビルが扇の要の役を果たしながら、プロジェクトの全体像を取りまとめました。低層部のデザインはロンドンオリンピックの聖火台を手掛けたトーマス・ヘザウィック氏(英国)、3棟の超高層タワーは建築家シーザー・ペリ氏で知られるPCPA(米国)、日本からは藤本壮介氏が商業エリアのデザイナーとして参加しました。その他にも、世界中から多彩な才能が参加し、「虎ノ門・麻布台プロジェクト」が目指す、様々な人々、様々な才能が出会い、触発しあう場を体現しています。

故シーザー・ペリ氏、フレッド・W・クラーク氏、トーマス・ヘザウィック氏、藤本壮介氏
南側エントランス(イメージ)
南側エントランス(イメージ)
東側エントランス(イメージ)
東側エントランス(イメージ)
商業施設(イメージ)
商業施設(イメージ)

データシート

計画名称 虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業
所在地 東京都港区虎ノ門5丁目、麻布台1丁目および六本木3丁目の各地内
開発区域面積 約8.1ha
敷地面積 約63,900m²
建築面積 約37,000m²
延床面積 約861,500m²
オフィス面積 約213,900m²
緑化面積 約2.4ha
住宅戸数 約1400戸
店舗面積 約24,000㎡
用途 住宅、事務所、店舗、ホテル、インターナショナルスクール、中央広場、文化施設 他
階数 地上64階・地下5階 他
高さ 約330m 他
着工 2019年8月5日
竣工 2023年(予定)
構造 S造(一部SRC造) 他
設計 森ビル(株)
施工 清水建設(株)、三井住友建設(株)、(株)大林組 他
施行 虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合