都市をつくる7つの手法
「Vertical Garden City - 立体緑園都市」の実現に向けて
森ビルの目指す「Vertical Garden City - 立体緑園都市」では、細分化された土地を大きくまとめ建物を集約・高層化するとともに、人工地盤や地下の活用により、地上に豊かなオープンスペースを創出します。
超高層タワーと地盤下(地下)の立体的土地利用により、鉄道や車道など都市インフラの効率的な整備とともに、職・住・遊・学・商などの多彩な都市機能が有機的に集積したコンパクトシティを目指します。土地の高密度、高効率利用により、CO2削減など地球環境に優しい好環境都市、また、耐震、耐久にも優れ、快適かつ安全、安心でサステイナブルな都市を創り出します。
こうした「Vertical Garden City - 立体緑園都市」の実現に向けて、集積する様々な問題点を解決するための都市のつくり方として、7つの手法を提案します。
1.大きな街区で考える
機能を複合化させた4haの街区を構成
大きな街区で計画することで、小さな街区では得られない多様な都市機能(職・住・商・遊・育・医)と広いオープンスペースを持った魅力ある街づくりを行います。
2.環境に配慮する
CO2の削減
都市環境の改善
各ビルの省エネルギーを図り、CO2削減を行います。また、都市環境に配慮した街作りを行うことで、ヒートアイランド現象を緩和させ、「環境共生型都市」をつくります。
3.立体的な街をつくる
超高層建築による空中の積極利用
平面的に広がった街を立体的にし、有効活用できる空間を増加させます。また、建物のスカイラインを整え都市景観を改善します。地上には、空中利用によりゆとりの空間を生み出します。
4.低層部を活用する
未利用の地下を積極的に利用する
低層部の屋上を人工地盤とする
地下を積極的に利用し、新たな人工地盤を作ることで地形をいかした個性と魅力あふれる街をつくります。人工地盤上には、水と緑あふれるにぎわいの空間を、地下部分は、光と風が取りこめる空間をつくります。
5.移動方法を充実させる
距離、目的に応じた移動手段
立体的な交通網
公共交通機関を立体的に配置することで、歩車分離し、移動距離・移動手段に対応した交通網の整備と充実を図ります。歩行者空間はバリアフリーに配慮し、身体の不自由な人も快適に移動できるようにします。
6.道路機能を整理する
アクセス道路、サポート道路、トラフィック道路のヒエラルキーをつける
街づくりとあわせて、地域のネットワークを考えた道路整備を行います。道路沿いには、大きな樹木が立ち並ぶ並木を設け、通り沿いに賑わいや交流の場を生み出します。
7.防災性を向上させる
防災に強い、逃げ込める街をつくる
耐震・制振構造を採用し、高い安全性能を有した街をつくります。また地域の防災拠点となるよう、避難スペース・備蓄倉庫などを備えた「逃げ込める街」をつくります。