森ビル株式会社

汚染と資源に関する認識と方針

認識

大量生産・大量消費型の経済社会活動は、気候変動問題、天然資源の枯渇、生物多様性の喪失など様々な環境問題にも密接に関係しています。都市では多くの人の営みがあることから、汚染への対策を行い、持続可能な形で資源を利用するサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行を速やかに推進する必要があると認識しています。

方針

都市の建設段階から日々の運営において、適切に汚染対策を行い、様々な方々と協働して効率的な資源利用による廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用に努めます。また、これらを促す仕組みづくりやサービス化を通じて、持続可能な形で資源を利用するサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行を推進し、資源循環型の都市の形成を目指します。

汚染

大気汚染や水質汚濁、土壌汚染、その他有害物質に係る法令・条例などを遵守し、環境汚染を防止します。また、ビルで取得する環境認証において定められる基準などについても遵守します。

資源

廃棄物の排出量を減らす工夫や、分別を促進しリサイクル率を高める努力をします。プラスチックに関しては「プラスチック資源循環法に係る資源循環の促進などに関する法律」に基づき、プラスチック使用製品産業廃棄物などの排出の抑制および再資源化などに関する目標を定め、達成するための取り組みを計画的に行います。

汚染に関する目標と達成状況

開発において土地取得時や建物の設計段階から建設・運営に至るまで有害物質を適正に管理・処理し、有害物質による環境や建物利用者の健康への影響防止を図ります。
開発地区における土壌汚染については、法や条例に基づき、土壌の調査を行い、必要な場合は汚染除去を行うなど適切に処理を実施しています。大気汚染の原因となるNOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)についてはボイラーや燃焼機器の運用において条例や基準値を満たすよう運転を実施しています。ビル内における空気環境・水質基準についても法令・条例などに基づき、定期的な測定を実施し基準値を遵守しています。また、有害廃棄物であるPCB(ポリ塩化ビフェニル)は、PCB処理特別措置法に基づき2018年に所有していたものについては実質的な処理を完了しています。アスベストについても、最新の法令に準拠し適切に対処しています。

資源に関する目標と達成状況

森ビルの管理運営するオフィスビルの廃棄物再利用率を2030年までに75%とすることを目指します。新規プロジェクトにおいては、廃棄物をテナントごとに日別、品目別に計量し見える化をすることで分別細分化の徹底を図りさらなる向上を目指します。
また、プラスチックについては「プラスチック資源循環法にかかる資源循環の促進などに関する法律」に基づくプラスチック排出量削減目標」を以下の通り定めます。

オフィスビルにおける目標

  • 排出の抑制:2030年までに、オフィスビルから発生するプラスチック廃棄物などの面積当たりの排出量を前年度より低減
  • 再資源化などの促進:プラスチック廃棄物などの再資源化など(熱回収を含む)の実施割合100%

内装工事における目標

  • 排出の抑制および再資源化の促進などの目標を策定中

当社が管理・運営するビルにおいては、テナントや施設利用者とともに3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進し、廃棄物の削減に努めています。特にオフィスビルではテナントの理解と協力を得ながら、ゴミを排出する時点で適正に分別し3R活動を推進、リサイクル率の向上を図っています。なお2021年度の廃棄物再利用率はおよそ53%、プラスチック廃棄物のリサイクル率(熱回収含む)は100%となっています。

汚染と資源に関する主な取り組み

土壌汚染防止

関連法令に基づき、再開発地において地歴調査を適正に実施しています。また、必要に応じて土壌汚染調査や浄化対策を実施しています。

アスベスト対策

解体・改修工事においては、アスベストにかかる最新の法令などに基づき適切に対応しています。既存物件の耐火被覆材にアスベストが含有されている場合、テナント入替え時に除去など(一部封じ込め)の処理を実施しています。

プラスチック排出量削減対応

オフィスビルにおける取り組み

  • テナントへのリサイクルハンドブックの手交、分別ステッカーによる事前分別の徹底
  • 一部ビルでのテナント別品目別の詳細な計量の実施
  • 処理業者との業務委託契約書に「マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルを優先して実施。処理が不可な部分のみ熱回収とする」旨を記載

請負工事における取り組み

  • プラスチック廃棄物量の把握
  • 壁面養生を段ボールに代替、床面養生のブルーベニヤの再利用や代替材の検討
  • マテリアルリサイクル割合の向上

森ビルワンウェイプラスチック削減チャレンジ

ワンウェイプラスチック(使い捨てプラスチック)の削減に向けて社内横断で「森ビルワンウェイプラスチック削減チャレンジ」プロジェクトを立ち上げ、2030年までに森ビルが使用するオフィスおよび直営サービス事業(住宅、ホテル、美術館など)のワンウェイプラスチックゼロを目標として設定しました。使用しているワンウェイプラスチックを特定し、削減にむけて、社員の意識改革、不要なプラスチック廃止、代替品への移行、新たな仕組みづくりの4ステップで全社的に取り組みを推進しています。すでに、住宅で使用するアメニティの代替、プラスチックストローやカトラリーの素材の切替え、本社の応接会議室での給茶のペットボトル廃止などの取り組みを行っています。

森ビルワンウェイプラスチック削減チャレンジ進捗スケジュール
森ビルワンウェイプラスチック削減チャレンジ進捗スケジュール

オフィスビルでの3R活動

オフィスビルでの3R活動

リサイクルの徹底が困難とされる事業系施設において、ゴミを排出する時点で適正に分別することはとても重要です。当社が管理するオフィスビルではリサイクル率向上を目指し、テナントの理解と協力を得ながら、3R活動を推進しています。

オフィスにおけるリサイクルの推進

ゴミを16種類に分別する独自のルールを設け、それぞれ分別して捨てられるゴミ箱を設置し、リサイクルを推進しています。分別されたゴミは計量し、ビルごとに排出量やリサイクル率をまとめ、お客様に報告しています。また、分別・回収された紙ゴミおよびプラスチックは100%回収し、リサイクルなど(熱回収含む)しています。

オフィスにおけるゴミの16分別
オフィスにおけるゴミの16分別

資源循環に関するテナントとの対話促進

テナントの皆様に資源循環やゴミ分別に対する理解を深めていただくために「リサイクルハンドブック」を製作、配布しています。

廃棄物管理システムの導入

2015年度より、廃棄物管理システムを導入しています。当社が管理運営するビルで計量したゴミの量をデータ入力することにより、ビルごと、ゴミの種類ごとの廃棄物量をタイムリーに一元管理しています。これにより法改正への対応、日常業務の改善を迅速かつ柔軟に行うことが可能になりました。
また、「虎ノ門・麻布台プロジェクト」「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」などの新規物件においては、廃棄物量をテナントごと、日ごと、品目別に計量した数値を、テナント向けにWEB上で可視化することで、さらなる廃棄物削減や分別促進の工夫につながるように貢献します。

工事での3R活動

ビル建設工事の取り組み

ビル建設工事の取り組み

工事業者とともに、建設現場において廃材・がらなどの廃棄ゼロを目指しています。新築工事では「廃棄物管理計画書」「廃棄物管理報告書」を確認し、廃棄物の減量とリサイクルに取り組んでいます。

内装工事の取り組み

オフィスの内装工事においては、廃棄物の品目別かご台車の設置により分別の徹底を図ることで、リサイクル率向上の取り組みを行っております。廃棄物の搬出方法も、かご台車ごと積み込むことにより集積にかかる作業時間や車両待機時間が削減できるほか、積み替え作業をなくすことで粉塵を抑制し作業環境の改善が可能となりました。さらに中間処理施設における重機の稼働時間を短縮し、リサイクル率の向上とともにCO2排出量の削減が見込めます。

内装工事の取り組み

タイルカーペットのリサイクルの徹底、リユース化

当社が2009年より管理運営するオフィスから発生する使用済みタイルカーペットを再資源化するシステムや、エコマーク認定品のタイルカーペットを標準採用することでリサイクルシステムを実現化させました。今後はパイル層も含めカーペットにリサイクルするシステムを提携メーカーとの第1弾案件としてスタートさせ、水平リサイクルを推し進めていきます。さらに、各メーカーと協力し、従来廃棄されていた未使用カーペットのリユース化に向けた仕組みづくりを行うことで、より多くの廃棄物削減に取り組んでいきます。

表参道ヒルズの取り組み

商業施設である表参道ヒルズにおいてもテナントと一丸で再利用率向上を行っています。表参道ヒルズでは分別徹底により、生ゴミリサイクル率100%を達成しています。テナントから排出される生ゴミのゴミ袋に店舗名を記載したシールを貼ることで、分別の主体性と分別精度を向上しました。また、定期的に分別状況の抜き打ちチェックを行い、テナントへの指導も実施しています。

店舗名のシールを貼ったゴミ袋
店舗名のシールを貼ったゴミ袋
テナントへの呼びかけ文面
テナントへの呼びかけ文面

汚染と資源に関する他社との協働

ペットボトルの「ボトル to ボトル」リサイクル実証実験(2021年11月~2022年2月)

六本木ヒルズにおいて六本木ヒルズのコラボレーションパートナーであるコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社と日本コカ・コーラ株式会社、トムラ・ジャパン株式会社と共同で、六本木ヒルズ森タワー内の実証実験対象エリアで発生した使用済みペットボトルを、専用の自動回収機と既設の分別回収BOXで回収し、飲料用ペットボトル容器として再生させる「ボトル to ボトル」リサイクルの具現化を目指し、排出事業者と飲料メーカー、リサイクラーの協働による新たなシステムの構築と運用の検討を行いました。
これは、環境省「令和3年度バイオプラスチック及び再生材利用の促進に向けた調査・検討委託業務」の一環である「環境省 プラスチックの資源循環に関する先進的モデル事業」として実施されました。

弁当容器リユース LOOP実証実験「Loop Takeout Bento」(2020年12月~2021年2月)

食品プラスチック削減に向けて、耐久性の高いリユース容器を使用した弁当を販売し、容器の回収・洗浄および再利用を推進することで、プラスチックを削減するためのプラットフォームの実現に向けた取り組みです。実験の主体であるLoop Japan合同会社と連携し、当社社員を対象とした実証実験を行いました。具体的には、六本木ヒルズのカフェで、専用のリユース容器を使用した弁当を社員が購入し、使用済みの容器を返却していただきます。その後、集めた容器は管理業者が回収し、佐川急便のトラックの余剰を使って洗浄センターまで輸送。洗浄・消毒を行ったのち、再び店舗で利用するという運用を実施し、実装に向けた課題抽出を実施しました。

弁当容器リユースのリサイクル実証実験フロー
弁当容器リユースのリサイクル実証実験フロー

汚染と資源に関するKPIと実績データ

汚染関連データ

汚染物質の排出量

集計中

汚染・資源に関する違反事例数

森ビルグループの2021年度の大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、その他の有害物質、廃棄物などの環境汚染に関する違反事例数は0件で、罰金および処罰の年間コストも0円でした。

  2019年度 2020年度 2021年度
違反事例数 0 0 0

廃棄物関連データ

廃棄物データのバウンダリ

  2019年度 2020年度 2021年度
延べ床面積(m²) 1,403,641 1,559,728 1,531,278
対象物件棟数 36 34 23
国内 大規模複合 2 2 3
オフィス 34 32 20
  • 森ビルが管理するオフィスビル
  • 森ビルグループ会社による管理物件は除く
  • 商業用途、住宅用途、その他用途の物件は除く

廃棄物量・廃棄物再利用量

指標 単位 目標(KPI) 2019年度 2020年度 2021年度
m²当たりの廃棄物量 Kg/m² 前年度より削減 5.28 3.05 3.16
廃棄物総量 t 7,419 4,765 4,840
廃棄物再利用率 % 75% 50.2% 53.9% 52.5%
廃棄物再利用量 t 3,724 2,570 2,545
非リサイクル廃棄物量 t 3,695 2,195 2,295

プラスチック廃棄物量・再利用率(熱回収含む)

指標 単位 2019年度 2020年度 2021年度
プラスチック廃棄物量 t 778 532 557
再利用率(熱回収含む) 100 100 100

請負工事におけるプラスチック廃棄物量・廃棄物再利用量

集計中

水資源に関する認識と方針

認識

水資源は、人間を含めた生物の生存に不可欠な要素です。しかし利用可能な淡水はごく限られており、世界人口の増加や経済発展を背景に、世界では水需要のひっ迫や水質汚染により水不足が深刻化しています。水需要の多い都市における水資源の有効利用は特に重要な課題だと認識しています。

方針

新築ビルにおいては高い節水性能を有する衛生器具類を採用し、雨水や中水利用システムを積極導入します。既存ビルの水回りリニューアル時にも最新の節水器具を採用し、ビルの管理・運営を通じて、節水および水の循環を最大限推進し水使用量の削減に努めます。

水資源に関する目標と達成状況

水資源に関する目標:前年度に対する水使用量原単位(単位面積当たりの水使用量)の低減を実現するため、日々の管理・運営を通じて節水、水資源の有効利用の最大化を図るよう努めています。

水資源に関する主な取り組み

節水器具の採用

節水型器具の新築ビルへの導入およびリニューアル時の入れ替えを進め、節水に努めています。最新の開発物件においては、自動混合水栓、便器、シャワーなどに高い性能を有する節水型器具を導入しています。

雨水・中水の活用

森ビルは、開発物件において雨水・中水の活用に取り組んでいます。雨水の流出抑制も兼ね、敷地全体で雨水を集水し、一旦雨水貯留槽に貯留後、ろ過処理をして主に外構の植栽散水に利用しています。また、大規模複合施設では、手洗いなど比較的汚れの少ない排水を、ろ過・消毒などの処理をし、中水として事務所用のトイレ洗浄水に有効利用しています。

雨水・中水の活用イメージ
雨水・中水の活用イメージ

水資源に関するKPIと実績データ

水資源関連データのバウンダリ

  2019年度
(基準年)
2020年度 2021年度
延べ床面積(m²) 2,230,840 2,230,840 2,285,670
対象施設数 70 70 73
国内 大規模複合 2 2 2
オフィス 41 41 41
商業施設 10 10 10
ホテル 1 1 1
住宅 14 14 15
その他 2 2 4
  • GHGプロトコルに準拠し対象施設をカウント(ただし国外物件を除く)
  • 2021年度よりゴルフ場施設(その他に分類)使用量を含む
  • オフィス・住宅用途混在の場合はオフィス、商業施設・住宅用途混在の場合は商業施設に分類した
  • 延床面積は、水使用施設の総面積(住宅専有部除く)
  • エネルギー供給施設は除く

水資源関連データ

指標 単位 目標(KPI) 2019年度 2020年度 2021年度
上水使用量 1,627,806 1,151,144 1,109,296
下水使用量 1,728,905 1,200,619 1,188,647
水使用原単位 m³/m² 前年度以下 0.73 0.52 0.49

水に関する違反事例数

  2019年度 2020年度 2021年度
違反事例数 0 0 0