都市再生の起爆剤となり、国際戦略都心の中核エリア形成へ
2月28日(月)、4月に本体着工を迎える「環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業Ⅲ街区」の安全祈願式が行われました。
当日は冷たい雨が降るあいにくの天気でしたが、Ⅲ街区敷地内に設けられた会場には施行者である東京都をはじめ、地元関係者、設計、工事関係者など約400名が一同に会し、関係者全員で工事の安全を祈願しました。
午前中の神事では、大勢が見守る中、鎌を日本設計 六鹿社長、鍬を弊社社長の森、鋤を大林組 大林会長がそれぞれ力強く入れました。
通称「マッカーサー道路」と呼ばれるこの環状二号線 新橋・虎ノ門区間の計画は、戦後1946年から60年以上を経てついに動き出したもので、これまで実現を夢見てきた関係者の思いが結実するかのように、非常に大規模で盛大な式典となりました。
当計画が起爆剤となり、東京の国際戦略都心の中核を担うエリアにおいて、地域の活性化はもちろん都市再生、ひいては日本再生に貢献すべく、引き続き事業推進に鋭意取り組んでまいります。

弊社社長 森稔による鍬入れ

完成イメージ

会場に設置された模型

III街区敷地に設置された会場テント
また、当日は多くの方々にご列席頂き、ご挨拶・ご祝辞を頂戴しましたが、代表して特定建築者及び建築主である弊社社長の森稔の挨拶(要旨)を以下にご紹介させていただきます。
【弊社社長 森稔の挨拶(要旨)】
環状二号線は60年以上前に都市計画決定されていたが、ここ新橋・虎ノ門間は「マッカーサー道路」といわれ、長く未整備の状態にあり、「幻の都市計画道路」ともいわれていた。権利者の皆様が再びこの地に生活基盤が築けるよう、単なる用地買収方式だけではなく、再開発事業の手法を取り入れたことで事業が進み、本日のよき日を迎えられことは、同慶の至りだ。画期的なプロジェクトに取り組まれた東京都様の英断と苦労に心から敬意を表すとともに、さらに立体道路制度をつくった国土交通省様の先見の明にも敬意を表したい。
環状二号線のプロジェクトは3つの意味で次の時代をひらくと思っている。
1つは、「再開発による道路整備」という手法。一方的な土地買収と違い、道路整備と街づくりを一体的、かつ効率的に進めることができ、本来の都市計画道路が今後の都市再生のインセンティブになるということを示す、画期的な手法だ。
2つ目は、「道路と建物を一体の構築物としてつくるという一体整備」という手法。これによって貴重な都心の土地を最有効活用し、新しい道がひらかれることになった。大都市都心部の多機能かつ高度な立体的都市を可能にし、かつ土地の高度利用を促進するのであり、かねてより提唱してきたヴァーティカル・ガーデンシティ、立体庭園都市に通じるものでもある。
3つ目は「東京の国際都心を創造する起爆剤になる」ということだ。当計画が起爆剤となることで、この周辺にも立体的な都市開発が進むなど、連鎖的に波及効果が及び、この一帯が国内はもとより、世界にも類を見ない魅力的な国際戦略都心に生まれ変わることを信じている。
この環状二号線が東京のシンボルストリートとなり、第III街区のタワーがそこに建つランドマークになるよう、当社も地元の一員として、第III街区のみならず、周辺の街づくりやエリアマネジメントの一翼を担えるよう全力を尽くす所存だ。
また、このたび、政府の新成長戦略の柱の1つである、国際戦略総合特区制度の創設が閣議決定され、国会で審議される予定になっているが、ポテンシャルの高さから見て、この一帯ほど特区にふさわしい場所はないのではないかと思う。この新橋・虎ノ門エリアが、真の国際戦略都心に再生されていくことが、日本の国際競争力を向上させることに直結するものと信じている。
国土交通省様、東京都様、港区様におかれては、一刻も早く、この制度による国際都心づくりを進めていただき、当社だけではなく、地元の権利者の方々はもちろん、各ディベロッパー、海外からの投資を含む各出資者の参画によって、世界各地からの先端的な企業、グローバルプレイヤーたちが集まって、巨大なエネルギーの集積、発散の場となるよう、そして次々とプロジェクトを立ち上げていけるよう、よろしくお願い申し上げたい。
最後に、ご臨席の皆様方のご健勝と、この工事の無事を祈念して、私のご挨拶とさせていただく。
ニュースリリース:「環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業III街区」着工に向け、本日、安全祈願式を実施
MORI NOW:環状二号線計画、いよいよ着工へ
環状二号線プロジェクト