月末、ドイツのボンにて、国連の生物多様性条約(CBD)第9回締約国会議(COP9)が開かれました。これに関連して、今回、森ビルは、「ビジネスと生 物多様性イニシアチブ」リーダーシップ宣言に署名しました。これは、企業として積極的に「生物多様性の保全」、「生物多様性の構成要素の持続可能な利用」 などに取り組んでいくことを宣言するものです。
今回この宣言に署名したのは、森ビルを含め、ドイツやブラジルの企業を中心に34社、日本からは富士通、リコー、鹿島建設、三井住友海 上火災保険、住友信託銀行、積水ハウス、サラヤ(大阪市・健康-衛生関連業)、アレフ(札幌市・レストラン業)の合わせて9社で、各企業の代表者が会議に 参加しました。

記者会見では、ドイツの環境大臣が、「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」の署名企業を、今後2年間で100社にまで増やした い旨を表明しました。なお、今回の会議では、世界各国から約8000名(登録ベース)が参加し、各国や各地域、NGO・NPOなどの生物多様性への取組み を示す約250のブースが設けられました。平日の昼間にも関わらず、多くの子ども達が熱心に各ブースを回って学習している様子が印象的でした。

生物多様性条約締約国会議は2年に1回開催されていて、次の会議は2010年に愛知県・名古屋市で行われます。
日本においては、同じく5月末に、国会で「生物多様性基本法」が成立しました。また、7月の北海道洞爺湖サミットでも議題となる見込みで、今後、日本でも生物多様性への取組みがより一層注目されることになりそうです。

森ビルの取組み
■アークヒルズなど港区の事業地を拠点として、都市域におけるエコロジカルネットワークを構築し、生物多様性に配慮した街のモデルづくりを進めていく。
■虎ノ門・六本木地区再開発で、生物多様性に貢献する緑化および維持管理の検討を進める。元来この地域に存在する在来種や潜在自然植生に基づき、地域の自然を再生。

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記者会見の様子

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34社による署名

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各企業を紹介するパネルも展示(森ビルのパネル)

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熱心に各ブースを回る子ども達

生物多様性(Biological Diversity)とは:
様々な環境に適応して様々な種が存在するという「種の多様性」、同じ種であっても地域差や個体差を持っているという「遺伝子の多様性」、東京湾の干潟、沖縄のサンゴ礁、大小の河川など各地にいろいろなタイプの自然があることを表す「生態系の多様性」の3つの多様性を意味する。
(環境省 パンフレットより)

生物多様性条約とは:
1992年のリオ・デ・ジャネイロの地球サミットで、地球温暖化に関わる「気候変動枠条約」と共に双子の条約として議決されている。

ニュースリリース:生物多様性条約(CBD)第9回締約国会議(COP9)「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」リーダーシップ宣言に署名