アメリカのフォーチュン誌が毎年アジアでめざましい活躍をした経営者を選ぶ『アジア・ビジネスマン・オブ・ザ・イヤー』に森社長が選出され、去る3月3日(月)ひな祭りの日、フォーチュン誌主催で受賞記念晩餐会が開催されました。
当日は、ニューヨーク在住のフォーチュン誌発行人ヒュー・ワイリー氏やアジア版編集長で北京駐在のクレイ・チャンドラー記者など、合わせて64名が出席しました。
午後6時半から、グランドハイアット東京「アニス」で、着席形式によるディナーがあり、その後、午後8時頃から授賞式がありました。 授賞式では、フォーチュン誌アジア版編集長クレイ・チャンドラー氏から受賞経緯を含めた挨拶があり、社長に記念の盾が贈呈されました。

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ワイリー氏による音頭で乾杯

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左から:ワイリー氏、森社長、チャンドラー氏

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チャンドラー氏による挨拶

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森社長による記念スピーチ

フォーチュン誌アジア版編集長 クレイ・チャンドラー氏 挨拶

この賞を受賞していただくにあたりまして、我々が求めているのは、本当の意味でのビジネスリーダーで、特に驚くような実績を達成されて、非常にすごいと賞賛に値するような方、そして本当の意味で大胆な実績のある方です。
今年の受賞者を決めるにあたりまして、もちろんふさわしい候補者はほかにもおりました。もっと規模が大きい事業をしていらっしゃる方、また財務的な成績のよりよい企業はありました。しかし、森稔さんの場合にはビジョンを持ち、詳細を持ち、ビジネス感覚を持ち、忍耐力があり、リスクをとるという前向きの姿勢があり、コンセンサスをつくる力もあり、何よりも、非常にいいセンスがある、スタイルがあるということです。どのようなマーケットにおいても平均的なプロパティ・ディベロッパーの中に1つ、ないし2つ見出すだけでも難しい美徳というものを、1人の人の中にすべて包含されて見ることができるというのは、本当に稀なことであると思います。
そういう意味で、今年のアジア・ビジネスマン・オブ・ザ・イヤーに本当にふわさしい方であると考えます。
(一部抜粋)

森社長 記念スピーチ

本日はこのように栄えあるアジア・ビジネスマン・オブ・ザ・イヤーをいただきまして、本当に光栄に存じます。ゴーンさん、張さん、あるいは御手洗さん等々の人に続いて、こういうお仲間入りをさせていただいたということは、本当に夢のようでございます。
日本の都市というのは、これだけ経済発展をした国には珍しく、非常に奇妙な形になっております。こういう街は、特に今みたいな知識情報化時代にふさわしいとは決して言えない、クリエイティブな仕事をしたりするには非常にふさわしくないのですが、またそういう街をつくるように、ずっと強いられてきた歴史もございます。この街のままでいては、私どもがお手伝いしているアジアの都市間競争において、とても勝ち目がない、つまり一時的な経済的成功はしたけれど、結局必ず劣後してしまうのではないかと、かねてから心配しておりました。
実は、私は都市開発の仕事を始めまして、すぐに、ル・コルビュジエの『輝ける都市』という本を読みまして、もっと空高く建物を建て、土地を使う面積をなるべく少なくして、地上を緑に開放していくということが、人間の生活にとって非常に重要だということを学びました。
アジアは他の地球諸国に比べて、単位当たりの人口が非常に大きいです。日本の人口は減ったといわれても、まだまだ世界一の密度を持っています。この密度がさらにもっとコンパクトに都市に集中することによって、地球環境の開発をすることができ、しかも生産性を上げ、生活の質を上げ、そしてタイムリッチな生活、つまり、すべてが揃っているので歩いて暮らせるような効率のいい街、そして地球環境に優しい街をつくることができるというふうに考えます。
最後になりますが、クレイ・チャンドラーさんの記事の中の言葉の一語を借用いたしまして、私のメッセージとさせていただきます。
『東京から目を離さないでください、ここから新しい都市再生モデル、新しいライフスタイル、新しい文化が生まれます。我々から目を離さないでください、挑戦はこれからも続きます、六本木ヒルズや上海環球金融中心にも勝るような、バーティカル・ガーデンシティの進化系を必ずや、また皆様にお見せすることができると思います。』
皆様方から、また一歩前進しろ、というパワーと活力を与えていただきまして本当にありがとうございました。心から御礼申し上げます。
(一部抜粋)

ニュースリリース:森ビル株式会社 代表取締役社長 森稔 米フォーチュン誌「アジア・ビジネスマン・オブ・ザ・イヤー」に選出