森ビル株式会社が管理運営する「虎ノ門ヒルズ」(東京都・港区、2014年5月竣工)が、この度、日本で唯一の総合的なデザイン推奨制度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)の「2015年度グッドデザイン賞(公共用の建築・施設部門)」を受賞しました。
 
今回の受賞は、立体道路制度の活用による土木やインフラを巻き込んだ都市開発プロジェクトである点や、オフィス、住宅、ホテル、国際会議施設、商業施設などの複合用途の開発である点などが評価されたものです。
 
■評価ポイント(評価者コメント)

21世紀に入ってからも東京では巨大開発が続いているが、これは建築だけでなく、土木・インフラを巻き込んだ実験的なプロジェクトである。すなわち、立体道路制度を活用して、環状二号線の道路の真上に超高層ビルを建設した。さらに傾斜する道路を反映しながら、屋内外の空間(広場やアトリウムなど)が緩やかなスロープとなり、街路の感覚を導入している。多機能のプログラム、複雑な構造設計からパブリックアートの設置まで、多面的に目配せをした都市開発である。 

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左から)アトリウム、パブリックアート:ジャウメ・プレンサ《ルーツ》、ステップガーデン、虎ノ門ヒルズ外観

グッドデザイン賞は、デザインの効果・効用、そのデザインが「くらしを、社会を、豊かにしうるのか」という視点から評価するもので、工業製品のほかにも、街や建築物、サービスやソフトウェア、コミュニケーション等、有形無形を問わず、人によって生み出されるあらゆるものや活動を対象としています。