野鳥や自然の保護の大切さを知ってもらうため、昭和22年から始まった愛鳥週間(5月10~16日)に合わせ、再開発によって生まれたヒルズの緑地で見られる野鳥をご紹介します。ヒルズの緑地では、都心とは思えないほど様々な野鳥を観察することができます。
森ビルは「Vertical Garden City(立体緑園都市)」のコンセプトのもと、開発を通じて生まれたオープンスペースや建物の屋上を積極的に緑化し、量はもちろん、生物多様性等にも配慮した質の高い緑豊かな街の実現を目指しています。

ヒルズで見られる野鳥をご紹介

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■アークヒルズ 仙石山森タワー こげらの庭
アークヒルズ 仙石山森タワーは、生物多様性に配慮した質の高い緑地を整備しています。現況調査、文献調査をもとに設定したこの場所の在来種や潜在自然植生に配慮することで地域の自然を再生、また、枯れ木・樹洞・枯れ葉といった特殊な環境要素により、枯木生息する虫を餌とするコゲラや、野生生物が戻ってくる森づくりを目指しています。地域固有の自然生態系構築に配慮した池を配し、水場を好むハクセキレイも飛来してきます。

■六本木ヒルズ 毛利庭園 
六本木という都市の中心部にありながら、毛利庭園を中心に豊かで質の高い「みどり」を保全しています。緑地を利用したワークショップや見学会なども実施し、イベントを通じて一般の皆さまに緑地空間の大切さを知ってもらう取り組みを行っています。六本木ヒルズ内にある江戸時代の大名屋敷のなごりを今に伝える広大な日本庭園「毛利庭園」では、カルガモが観察され、訪れる人の目を楽しませています。

■愛宕グリーンヒルズ
愛宕山の豊かな自然と、オフィス・住宅の2つの高層タワー、3つの寺院などの建築物が融合するプロジェクト。皇居、日比谷公園から続く緑の軸を、愛宕山を介して芝公園へつなぐことを視野に入れ設計し、既存の斜面緑地の地形や植生を維持するよう計画しました。また、愛宕山の植生を保存すべく、樹木から種を採取し圃場で苗木に育成し、敷地内に戻す試みも行いました。今、もっとも多くの鳥が暮らしているのは愛宕グリーンヒルズ。自然に近い植生なので、鳥の隠れ家・鳥の餌が豊富に存在するからでしょう。タイミングが良ければ、都心では珍しい、落ち葉の下のミミズや昆虫を採食するシロハラも見ることができます。

■元麻布ヒルズ
都市の中に森をつくるのではなく、都市そのものを森として捉えるという「森の都市」をコンセプトに誕生した住居施設。新規の樹木を植えただけではなく、従前の敷地内にあった樹木も多数保存・移植しています。外構空間は、一般の方も出入できる空間ではありつつも閑静な空間となっています。付近に有栖川公園などの緑地も多く、これらを結ぶ緑のネットワーク上のスポットのひとつとして、鳥類の生息に役立つ場となっています。春に桜が咲く元麻布ヒルズには、梅や桜の密を好むメジロが多く集まってきます。

 

当社は7つのヒルズ(六本木ヒルズ、アークヒルズ、アークヒルズ 仙石山森タワー、アークヒルズ サウスタワー、愛宕グリーンヒルズ、元麻布ヒルズ、虎ノ門ヒルズ)を、日本鳥類保護連盟主催「バードピア」に登録しています。今後も、街づくり通じて都心の緑化を推進し、東京が鳥などの生き物にとっても住みやすい環境になるよう貢献してまいります。

※バードピアとは
バード(野鳥)とユートピア(楽園)を組み合わせた造語で、主として都市域など人の生活、生産などの活動に供されている様々な場所を、その本来の目的に支障のない範囲で有効活用し、配慮、工夫しながら鳥たちが棲みよい環境をつくり管理していく場所を指します。2011年1月、日本鳥類保護連盟(総裁 常陸宮正仁親王)が、日本全国に登録箇所を広める活動を始め、2012年9月3日時点で、一般、民間あわせ計199箇所が登録されています。

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