日本の自然観をテーマに、世界で活躍するアーティスト、吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆の3名が制作した、体感型の巨大インスタレーションを展示する「ネイチャー・センス展」が7月24日に開幕しました。

100819_1.jpg

吉岡徳仁氏の新作「スノー」

100819_2.jpg

水盤に滴る水で天空の星を表現する篠田太郎氏の作品

100819_3.jpg

栗林隆氏の作品:霧が立ち込める和紙でできた真っ白な林

100819_4.jpg

ネイチャー・ブックラウンジ

六本木ヒルズに置いたガラスの椅子「雨に消える椅子」も手がけた吉岡徳仁氏の新作「スノー」は、高さ約6メートル、長さ約14メートルの透明で巨大な空間の中を、大量の羽毛が舞い、まるで雪が降っているように見える作品です。

水盤に滴る水で天空の星を表現するのは篠田太郎氏。北斗七星をモチーフにした京都の東福寺東庭に着想を得た本作は、直径約7メートルの円形プールを満たす乳白色の液体に、オリオン座など星座の形に設置した天井のペットボトルから水滴が落ち、その波紋がまるで星空のように見えます。

栗林隆氏は、展示室の上半分に、霧が立ち込める和紙でできた真っ白な林を制作、下半分を通る観客は、所々に空いた穴から首を出すと、その林を見ることができる仕掛けです。林に隣接して、高さ4メートル近い山も制作、地面から見るだけでなく、階段の上から頂上を見ることもできます。

会場の最後には、伊勢谷友介氏主宰の「RIBIRTH PROJECT」が空間構成をした、「ネイチャー・ブックラウンジ」を設置、森ビルの会員制ライブラリー、アカデミーヒルズ六本木ライブラリーが選書した、展覧会に関連する写真集や書籍など、600冊以上を自由にご覧いただけます。

酷暑が続く今日この頃、涼しげで迫力もある作品を楽しみながら、日本の自然について、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

森美術館「ネイチャー・センス展」