森ビルが、2011年1月の竣工に向けて進行をしている『赤坂二丁目計画(福吉町)』において日本初となる制振構造を取り入れています。これは、3~5階に駐車場を設けるという本プロジェクトのフロア特性を活かし、一般の制振建物では各層に配置する制振装置を、3フロアに集約させる"集約型制振構造"を起用したものです。
この度設置が完了したため、3月9日(火)に報道関係の方々を招いて説明会および現場見学会を開催しました。

3~5階に駐車場および制振装置を集約した理由
本プロジェクトは首都高速道路沿いに位置するため、3~5階の眺望(首都高側)が高速道路によって一部遮られてしまいます。そのため、同フロアに、眺望をあまり必要とされない駐車場を設置していますが、このフロア特性を活かして、通常各層に設置される制振装置を3フロアに集約させた「集約型制振構造」を日本で初めて導入することになりました。
制振装置を集約することで、従来に比べ制振ダンパーの量(総減衰力)が1/3となり効率よくエネルギーを吸収すると共に、ダンパーの数も減数となります。また、基準階をより有効に使うことも可能になっています。

ビル名称は「アークヒルズ フロントタワー」に決定
本プロジェクトが位置するアークヒルズの周辺エリア(外苑東、外堀通り、桜田通り等に囲まれたエリア)は、港区が策定した「六本木・虎ノ門地区市街地総合再生計画素案」において通称「大街区」と呼ばれているエリアで、近年、複合再開発等により都市機能が更新されてきました。
森ビルも、このエリアにおいてアークヒルズを筆頭に、六本木ファーストビル、アーク八木ヒルズ、赤坂榎坂森ビルを竣工させ、今後も虎ノ門・六本木地区再開発、21・25森ビル建替計画、環状二号線プロジェクトを予定しています。
本プロジェクトも、このエリア内で一体的にエリアマネジメントしていこうという戦略の元、また運営面をはじめ色々とアークヒルズと連携を図っていくことを踏まえ「アークヒルズ フロントタワー」と名づけられました。

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アークヒルズ フロントタワー

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赤坂二丁目アネックスの窓から見た
工事現場の様子。構造体がよくわかります

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アークヒルズから見た現場の様子
 

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ネットが外されている3フロアの中心に
ダンパーが見えます