森アーツセンターギャラリーでは、10月25日から「ゴールド展〜その輝きのすべて」が開催されています。
「ゴールド」、つまり 「金」と聞いて、「何だか値段の高い貴金属」というくらいの認識はあっても、実際のところどんなモノなのか、なかなか実感が湧かないのではないでしょう か。そんな方にお奨めしたいのが「ゴールド展」。本展をご覧になった方々が、「こんなに金に囲まれたのは初めて」とよくおっしゃいますが、知っているよう で、知らなかった「ゴールド」について、たっぷりと楽しみ、知り、学べる展覧会です。
会場は、6つのセクションで構成され、自然の鉱物としての金の紹介に始まり、ゴールドラッシュ、古代文明の装飾品、日本の蒔絵や刀剣、 チベットの仏像、ティファニーやカルティエなどの特注品、難破船から引き揚げられた延べ棒、ローマ帝国の金貨や現代のインゴット等々、目の前に次々と 「ゴールド」が現れます。そして最後は、アカデミー賞のオスカー像(『デッドマン・ウォーキング』のスーザン・サランドンのもの)や、ゴールデン・グロー ブ賞(ハリソン・フォードのもの)など、言わば「一等賞としての金」で締めくくられます。(11月9日までは、北島康介選手が獲得した北京オリンピック競 泳の金メダルも期間限定展示されました)

数々の展示作品から敢えて必見の作品を挙げてみましょう。(I〜VIは、セクションタイトル)

I.天然の金:《タツノオトシゴの形をした天然の金塊》
II.比類なき金:《ゴールド・ルーム》 壁と天井が金箔で覆われた、この小部屋に入るだけでも楽しいのですが、これだけの金箔のもとになったのが、こんなに少量の金だったのか、と改めて驚かされます。
III.黄金時代:4,500年前のイランの《王冠》、ティファニーの《幼児玩具(ガラガラ)》、ロシア皇帝ゆかりのファベルジェ工房作の《イースターエッグ》、純金の布を使った《宝飾ランプ》など多数。
IV.失われし宝物:《ユリーカ・ゴールド》 ゴールドラッシュ時代のものとして、現存する最大の金の延べ棒。
V.経済と金:ローマ帝国の各種金貨、460枚しか鋳造されなかったアメリカの《ステラ金貨》など。
VI.成功の証として授与される金:《オスカー像》《ゴールデン・グローブ賞》など。

最後に試していただきたいのが、《体重を金の価格で量る体重計》です。自分の体重と同じ重量の金が一体いくらなのかが分かります。キログラム表示ではなく、 ドル表示ですので、ご安心ください。(ヒント:60キロで、約200万ドルです)また、ショップでは、エコバッグ、Tシャツ、お菓子をはじめ、金箔入りの 化粧品や、金箔がこぼれ落ちる割箸など、ゴールドをテーマとしたグッズを取り揃えています。
「ゴールド」に縁のある方もない方も(?)、本展で、是非、「ゴールド」に親しんでいただければと思います。

■11月11日(火)「ジュエリーの日」は、お名前に「金」の字のつく方(本人のみ)は、入館無料!
是非この機会にご来場ください。

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《ゴールド・ルーム》

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会場風景:「黄金時代」のセクション

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《オスカー像》《ゴールデン・グローブ賞》
《エミー賞》など、トロフィーの数々

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ファベルジェのイースター・エッグ Faberge designed
by Henrik Wigstrom, Russia; c. early 1900s
Mr. and Mrs. James M. Vaughn, Jr. (c)AMNH/Denis Finnin