1月17日(金)に5回目となる六本木ヒルズの震災訓練が行われました。今回の訓練には400名を超える方々に参加いただきました。
森ビルでは、1月17日・9月1日の年2回震災訓練を行っており、1月は六本木ヒルズ自治会(テレビ朝日、ハリウッドビューティープラザ、グランドハイアット東京、レジデンス居住者、商業施設従業員等)や近隣町会を対象とし、9月は森ビル社員が対象です。
訓練対象者は異なりますが、体験訓練(心肺蘇生・炊出・応急手当・搬送・煙体験・起震車・消火器・井戸)に参加する事で災害時における個人の対応力強化を目指します。
アリーナには「スーパーアンビュランス※」や「膨張テント」も設置し、ハイパーレスキュー隊等による活動も行いました。
また、第2部では森タワーアーツセンター52階での火災を想定し、非常用ELVや階段での避難、負傷者救出、トリアージ、ヘリコプターでの搬送といった大規模な消防演習も実施しました。
<麻布消防署による「第一消防方面多数傷病者 救助・救援演習」の意義>
森タワーアーツセンター52階の火災を想定した消防演習では、(1)「非常用ELVを利用した負傷者や避難弱者の避難」、(2)「火災延焼の恐れのない一時避難場所の設定」など新たな避難計画の検証も実施しました。
森タワーでは、昨年4月の発煙火災以降、所轄の麻布消防署と「超高層火災に関する合同検討会」を発足させ、避難計画の再検討を進めてきました。従来の避難計画は、建物の規模や特異性、または延焼規模の程度によらず、一義的に「火災の場合は非常用階段を利用して地上階まで避難させる」というものでした。しかし、森タワーのように、耐震性能や防火性能に優れ、延焼拡大の危険性が低い最新のビルにおける小規模火災(ボヤ)の場合、「多数のユーザーを常に地上階へ避難させることが本当の安全なのか」という疑問が生じました。当検討会においては、多数の人が階段で避難することによる2次災害への危惧、延焼規模による避難誘導方法の確立、避難弱者や負傷者のための避難計画などを具体化し、上記(1)(2)を避難計画に盛り込むこととしました。
<森ビル震災対策事務局より>
近隣消防団、防災ボランティアの皆さんも多数参加し、当社全体実行委員を始め指導員皆様のご協力を得て無事訓練を成功させる事が出来ました。
今後も災害時の対応力をより一層高める為に、震災事務局・実行委員を始め社員全員で訓練の実行性を高めて行きたいと考えております。また、ハードのみならずソフトにおいても、安心安全な街づくりに向けた防災計画の構築を推進していきたいと思います。

400名が参加

心肺蘇生訓練

消火器訓練

スーパーアンビュランスに運び込まれる患者の様子
※スーパーアンビュランス
大規模災害時や大事故の救護活動に活躍する特殊救急車。(救急車として患者搬送を行えるほか、大規模災害及び多数傷病者発生時等の災害現場でボディを左右に拡張することにより、床面が最大約40m²(ベッド数8床)に広がり、救護所としての災害救護活動に威力を発揮します。)
森ビルの都市づくり:安全への取組み