森美術館は、2012年2月4日(土)から5月27日(日)まで、「MAMプロジェクト016:ホー・ツーニェン」展を開催します。
ホー・ツーニェン(何子彦)は、シンガポールを拠点に、香港、ロンドン、パリ、ベルリン、シドニーなど世界各地で作品を発表し、数々の国際ビエンナーレと国際映画祭で注目を集めてきました。2011年のヴェネチア・ビエンナーレでは、シンガポール代表として参加し、本展にも出展する《未知なる雲》(2011-12年)を発表し話題になりました。ホーは美術史を含む歴史や伝承、物語にもとづく作品を通して、共有された記憶としての史実や現実にひそむ虚構性を明らかにします。表現方法は映像を中心に、インスタレーション、演劇、参加型プロジェクト、音楽家との即興コラボレーションまで多岐にわたります。最近では特に映像と音響の関係を探っており、日本初個展となる本展では、《未知なる雲》を新たに4チャネル・ビデオ・サウンド・インスタレーションとして発表することで、観客に映像と音の相乗効果による物語空間の変化を体験してもらうことを目指します。また《ボヘミアン・ラプソディ・プロジェクト》(2006年)、《ニュートン》(2009年)の映像作品2点も展示します。
詩的かつ演劇的な映像世界は、歴史や物語に含まれる教訓や哲学を提示しつつ、私たちにとって現実とは何かを考える機会を与えてくれるでしょう。
主催:森美術館
後援:シンガポール共和国大使館
助成:ナショナル・アーツ・カウンシル シンガポール
企画:椿玲子(森美術館アシスタント・キュレーター)
MAMプロジェクトは森美術館が世界各国の才能豊かな若手アーティストを応援するプロジェクトシリーズです。
ニュースリリース
森ビル株式会社
【森美術館】「MAMプロジェクト016:ホー・ツーニェン」
歴史や現実のフィクション性を問う詩的な映像世界
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