森ビルにとって2022年は「未来を創る、特別な時間」になる。2022年は、2つの意味で我々にとって非常に重要な年だ。1つ目は、「虎ノ門・麻布台プロジェクト」と「虎ノ門ヒルズエリアプロジェクト」の2023年の街開きに向けた「特別な時間」としての位置づけだ。これまで、我々が一心不乱になって創り上げてきたものを最高の形で開花させるべく、全てのことを、時間内に、高いクオリティで、確実にやり遂げなければならない。2つ目は、直近の未来だけでなく、30年後、40年後という「その先の森ビルの未来」に向けても2022年が重要な年になる可能性が高いということだ。人々の価値観、ライフスタイル、働き方などが大きく変化している今こそ、次の未来を切り拓く絶好のタイミングだ。都市の本質や人間の本質を見極めながら、社会の変化やテクノロジーの進化などを組み込んだ都市づくりを、森ビルらしく仕掛けていく。

「虎ノ門ヒルズエリア」では、1月末に「レジデンシャルタワー」が竣工し、7月には「(仮称)ステーションタワー」が上棟する。「国際新都心・グローバルビジネスセンター」として拡大・進化したこのエリアの全貌がいよいよ誰の目にもはっきりと見えてくる。「虎ノ門・麻布台プロジェクト」では、世界中が今まさに切望している「Green & Wellness(環境と健康)」というコンセプトを街全体で実現すべく、あらゆる仕組みやサービスを具現化していく。世界に類を見ない、まったく新しい街の誕生は、森ビルという会社を次のステージに押し上げるための重要なプレゼンテーション機会でもある。海外では「(仮称)ジャカルタ・オフィスタワープロジェクト」が竣工を迎える。「六本木5丁目プロジェクト」も都市計画提案に向けて全力で推進していく。

これまでも森ビルは既成概念に捉われることなく、誰もやらないことに挑戦し、常に新たなライフスタイルやワークスタイルを提案してきた。こうした「森ビルらしさ」は当社の財産であり、競争力の源泉であり、存在意義そのものだ。今のような激動の時代にこそ、その力を発揮して次の時代を先取りした提案をしていきたいし、我々ならそれができるはずだ。社員一人ひとりがアンテナを高く伸ばし、世界の最新事例や次世代テクノロジー、多様な価値観を貪欲に吸収し、様々な引出しを持ったうえで、自分の頭で考え抜いた提案を次から次へと会社にぶつけて欲しい。社内の至るところから沸々とアイデアが沸き起こり、年齢やキャリアに関わらず社員同士が侃侃諤諤やりあっている、そういう会社になることができれば、この先どんな時代が到来しても、森ビルはますます森ビルになっていけるだろう。

まだまだ予想できない出来事が起こるかもしれないが、我々にはどんな困難も乗り越える力がついている。希望と緊張感を持ち、健康に気をつけて、この重要な1年を全力で走り抜こう。