森ビル株式会社(東京都港区、代表取締役社長:辻慎吾)は、このたび、「ビルシステム向けサイバーセキュリティシステム」を独自開発しました。本システムの導入により、ビル設備の制御とサイバーセキュリティ監視・運用の一元管理を実現し、より効率的で安定的なサイバーセキュリティの監視と迅速な初動対応を通じて、安全で安心な都市づくりとテナントのBCP対策に貢献してまいります。

ビルシステムとサイバーセキュリティシステムの一元管理を実現する独自システム

近年、パソコンやサーバー等のIT系システムを標的としたサイバー攻撃が世界的に多発・深刻化しています。また、世界的にリモートワークが常態化することで、多くの企業でサイバー攻撃の脅威が高まり、社内システムの監視や防御態勢の強化が求められています。サイバー攻撃の脅威は、パソコンやサーバー等で制御する照明設備や空調設備といった制御系機器を有するビルシステムにおいても例外ではなく、経済産業省が「ビルシステムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」を公開する等、ビルシステムにおけるサイバーセキュリティ対策は喫緊の課題であるものの、IT系システムに比べて普及が遅れていると言わざるを得ません。
当社では、安全で安心な都市づくりと、より効率的なビル・施設の管理・運営の実現、テナントのBCP対策への貢献等を目的として、長年にわたりCSSC(※1)やICSCoE(※2)等の活動に積極的に参画し、様々な実証実験や共同研究を通じて、ビルシステム向けサイバーセキュリティ対策の推進に尽力してきました。このたび、メーカーやベンダー等のビルシステムに関わる企業6社と共同研究を重ね、IT系システム向けサイバーセキュリティ対策技術をビルシステムの監視に応用することにより、ビルシステムとサイバーセキュリティシステムの一元管理を実現する「ビルシステム向けサイバーセキュリティシステム」の開発にいたりました。
※1 技術研究組合システムセキュリティセンター(http://www.css-center.or.jp/
※2 産業サイバーセキュリティセンター(https://www.ipa.go.jp/icscoe/

システムの特徴~一元管理により迅速かつ効率的な初動対応が可能

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当社は、今後もハード・ソフト両面において、安全・安心な都市づくりを加速することで、引き続き、国際都市・東京の磁力向上に貢献してまいります。