森ビル株式会社グループの2004年度(2005年3月期)の業績がまとまりましたのでお知らせします。

【森ビル株式会社 連結業績】
   
2003年度実績
(2004年3月期)
2004年度実績
(2005年3月期)
2005年度予測
(2006年3月期)
1 売上高   168,698 155,477
(△7.8%)
161,700
(+4.0%)
  賃貸管理収益 83,674 94,376
(+12.8%)
100,500
(+6.5%)
不動産販売収益 30,856 15,026
(△51.3%)
12,800
(△14.8%)
請負工事
設計監理収益
18,401 9,207
(△50.0%)
8,300
(△9.9%)
ホテル事業収益 12,994 14,431
(+11.1%)
14,600
(+1.2%)
六本木ソフト事業
他関連事業収益
22,772 22,435
(△1.5%)
25,300
(+12.8%)
2 営業利益 19,615 33,912
(+72.9%)
36,900
(+8.8%)
3 経常利益 7,207 18,409
(+155.4%)
20,700
(+12.4%)
4 当期利益 3,234 5,625
(+73.9%)
10,300
(+83.1%)

(金額の単位は百万円、カッコ内は対前年比増減率 %)


※ 連結対象会社 20社
森ビル株式会社、株式会社森ビルホスピタリティコーポレーション、株式会社ヒルズクラブ、六本木エネルギーサービス株式会社、アークヒルズ熱供給株式会社、森ビル都市企画株式会社、株式会社宍戸国際ゴルフ倶楽部、エムアンドアイアートシステム株式会社、フォレストオーバーシーズ株式会社、上海森茂国際房地産有限公司、大連森茂大廈有限公司、上海環球金融中心有限公司、赤坂溜池タワー管理株式会社、イーヒルズ株式会社、森ビル・インベストメントマネジメント株式会社 他

※ 持分法適用対象会社 6社
株式会社ヴィーナスフォート、株式会社プライムステージ 他

■2004年度の業績概要
~ 六本木ヒルズ 賃貸管理収益 54%増 ~

◇ 売上高は、六本木ヒルズの高稼働とフリーレント(事務所)期間終了に伴う「賃貸管理収益」等の増収の一方、「請負工事・設計監理収益」、「不動産販売収益」等の減収により、全体としては前期比132億円(7.8%)減の1,554億円となりました。
営業利益は、前期比142億円(72.9%)増の339億円を計上。これは、六本木ヒルズの高稼働による賃貸収益増に加え、六本木ヒルズ開業に伴う支出が前期で終了したこと、および不動産販売利益の増益等によるものです。
経常利益は、前期比112億円(155.4%)増の大幅増益となり184億円を計上、当期利益は、前期比23億円(73.9%)増の56億円となりました。
なお今期は、2005年度より強制適用となる固定資産に対する「減損会計」の早期適用による特別損失47億円、また建替え等に伴う既存建物の除却損32億円を計上しています。

◇ 「賃貸管理収益」は、六本木ヒルズの事務所、住宅、商業施設の通期稼働や虎ノ門5丁目に竣工したオランダヒルズ森タワーの新規稼働が寄与し、前期比107億円(12.8%)増の943億円を計上しました。

◇ 「不動産販売収益」は、前期比158億円(51.3%)減の150億円です。

◇ 「請負工事・設計監理収益」は、大型物件の竣工がなかったこと、および六本木ヒルズ関連の入居工事が一段落したことで、前期比92億円(50.0%)減の92億円となりました。

◇ 「ホテル事業収益」は、前期比14億円(11.1%)増の144億円です。

◇ 「六本木ソフト事業 他関連事業収益」は、ほぼ前期と同水準の224億円となりました。

■2005年度の見通し

◇ 売上高につきましては、1,617億円(前期比4.0%増)を見込んでいます。「賃貸管理収益」は、既存ビルが引き続き高稼働を維持するとともに、期末に表参道ヒルズが竣工を迎えること等から、1,005億円(前期比6.5%増)と初めて1,000億円を超える見込みです。「不動産販売収益」は128億円(前期比14.8%減)、「請負工事・設計監理収益」は、賃貸ビルの高稼動が続き、新たな大型テナントの入居工事は見込めないため83億円(前期比9.9%減)を予定しています。また、「ホテル事業収益」はほぼ前期と同水準の146億円(前期比1.2%増)、「六本木ソフト事業 他関連事業収益」は253億円(前期比12.8%増)を見込んでいます。なお、営業利益は369億円(前期比8.8%増)、経常利益は207億円(前期比12.4%増)、当期利益は103億円(前期比83.1%増)を予定しています。

□ 現在、2003年に設立した私募の「森ビル・アーバンファンド」のポートフォリオと森ビルから新たに拠出する物件を組み合わせた、1,500億円規模のJ-REIT立上げを検討しています。当該J-REITは、免震、制振機能を備えた都心のプレミアム物件を中心に、森ビルブランドを最大限に活かした特色あるものにするべく検討を進めており、今年度中に私募の投資法人を設立、来年度中には東京証券取引所への上場を予定しています。

□ なお、再来年度以降は、中国上海市の上海環球金融中心-Shanghai World Financial Center(現在建築中、2008年初頭竣工予定)や虎ノ門・六本木地区市街地再開発事業、また、当社が事業協力者として関わる環状2号線プロジェクト、北仲通 北地区再開発事業(横浜市中区)等、これまで準備段階であった再開発プロジェクトが、今後順次具体化、竣工・稼動していく予定であり、当社の収益の柱である賃貸管理収益を中心に、不動産販売収益、請負・設計監理収益、ソフト事業収益等、継続的かつ安定的な業績拡大に向け推移すると予想しております。

■2004年度(2004年4月~2005年3月)竣工物件
・「オランダヒルズ森タワー」

  (港区虎ノ門、延床面積35,656平米、2004年10月高層棟竣工、2005年3月全体竣工) 連担建築物設計制度を適用し、隣接する東京都水道局芝給水所の未利用容積を有効活用したプロジェクトです。桜田通りに面し、日比谷線神谷町駅から徒歩1分に立地する、事務所、住宅、店舗からなる複合ビルです。現在、事務所(3~5階、14~24階)は満室稼動(内定含む)、住宅「オランダヒルズ森タワー RoP」の稼動率は約80%(内定含む)です。なお、「RoP」とは、Residence of Professionals(プロフェッショナル)の略で、入居者に自分らしいライフスタイルを実現していただくために、森ビルが提供する新しい提案型住宅です。

■2005年度(2005年 4月~2006年3月)竣工予定物件
・「表参道ヒルズ」(神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業)
(渋谷区神宮前、延床面積33,916平米、2006年1月竣工予定)
旧・同潤会青山アパートの建替え事業。建築家・安藤忠雄氏の設計による、地上6階地下6階建、商業施設、住宅、駐車場(約200台収容)などからなる複合施設です。商業施設(地下3階~地上3階、総店舗面積:約11,000平米、総店舗数:約100店)は、国際的なファッション集積エリアであり、独創的な文化の発信地である表参道に相応しい店舗構成を目指します。建物上層部に配置され、窓からケヤキ並木を臨む住宅は、1LDKを中心に総戸数は38戸となります。すでに2005年6月に上棟、2006年1月の竣工を予定しています。

その他建築中のプロジェクトは以下の通りです。
・「上海環球金融中心(Shanghai World Financial Center)
(中国上海市、延床面積379,500平米、2008年初頭竣工予定) 中国政府の主導により経済・金融の中心地として開発の進む上海市浦東新区の陸家嘴(りっかし)金融貿易中心区に建設中の超高層ビルを中心とした開発プロジェクトです。
地上101階建、高さ492メートルのビルは、最新のスペックを誇るオフィス、最高級クラスのホテル、ハイクォリティなレストラン&ショップ群、世界最高高さに位置する展望施設(展望デッキ、展望ギャラリー)等が配置された複合用途の垂直都市となります。主なオフィステナントとしてグローバルな金融コングロマリット等の入居を想定、上海の国際的金融センターとしての地位確立に寄与します。なお竣工は、北京オリンピック開催に先立つ2008年初頭を予定しています。

(参考1)森ビル株式会社 単体業績
【森ビル株式会社 単体業績】
   
2003年度実績
(2004年3月期)
2004年度実績
(2005年3月期)
2005年度予測
(2006年3月期)
1 売上高   140,582 124,002
(△11.8%)
128,700
(+3.8%)
  賃貸管理収益 80,748 90,723
(+12.4%)
96,800
(+6.7%)
不動産販売収益 30,063 14,233
(△52.7%)
12,000
(△15.7%)
請負工事
設計監理収益
18,648 9,550
(△48.8%)
10,200
(+6.8%)
六本木ソフト事業
他関連事業収益
11,122 9,494
(△14.6%)
9,600
(+1.1%)
2 営業利益 16,716 30,064
(+79.9%)
30,600
(+1.8%)
3 経常利益 4,931 16,252
(+229.6%)
16,200
(△0.3%)
4 当期利益 1,851 2,125
(+14.8%)
8,100
(+281.2%)

(金額の単位は百万円、カッコ内は対前年比増減率 %)



(参考2)六本木ヒルズ関連売上、利益
【六本木ヒルズ関連総売上、利益】
  2003年度実績
(2004年3月期)
2004年度実績
(2005年3月期)
2005年度予測
(2006年3月期)
売上高   66,501 69,879 71,900
賃貸管理収益 25,115 38,709 41,600
請負工事収益 13,746 3,302 1,300
ホテル事業収益 12,994 14,431 14,600
ソフト事業
他関連事業収益
14,646 13,438 14,300
売上総利益 4,137 18,579 18,900

(金額の単位は百万円)


※ 六本木ヒルズの状況をより適正に表示するために、売上および利益について2004年度より一部セグメント表示を変更しています。それに伴い2003年度実績についても変更後のセグメント表示に組み替えています。