森ビル株式会社(東京都港区 代表取締役社長 森稔)は、神宮前四丁目地区市街地再開発組合の協力のもと、工事中の仮囲いを活用した壁面緑化プロジェクトを推進しています。

当再開発事業は、国際的なファッション集積地である表参道に270m(表参道全体の約4分の1)の間口を有します。工事期間中においても周辺地域の方々や行き交う人々に表参道の街並みや賑わいをお楽しみいただけるよう、工事のために設置された仮囲いの演出、活用の検討を重ね、当事業の起工式が挙行された8月26日より、仮囲い壁面緑化プロジェクトをスタートしています。

壁面緑化の期間は、再開発事業の工事仮囲いが設置される約25ヶ月間(平成15年8月下旬より平成17年9月頃まで)で、ヘデラ、タマリュウ、プミラ、ローズマリーら約10種類の植物がストライプ状に配置され、緑の壁をつくります。デザインは、ユニークなアイデアで空間を演出し、人々を楽しませることを得意とするクライン・ダイサム・アーキテクツ(※)が担当しました。緑化部分は、表参道に面している仮囲いの壁面全体面積(ゲート部分は除く)の約半分およそ450m²となります。なお、緑化以外の部分は、地元町会、商店会の地域振興活動や警察・消防および再開発事業工程などのお知らせ看板として利用するほか、当壁面緑化プロジェクトに対する協賛企業の広告スペースとしても使用しており、今後も一般企業、団体等からの協賛を募ってまいります。

※クライン・ダイサム・アーキテクツ (広報担当(武藤)TEL:03-3505-5330)
イタリア出身のアストリッド・クラインとイギリス出身のマーク・ダイサムの建築家ユニット。RCA修了後伊東豊雄建築設計事務所を経てクライン・ダイサム・アーキテクツ設立。主な作品にヴァージン・アトランティック航空オフィス、アンダーカバープレスオフィスなどがある。建築のみならず、「スーパーデラックス」のスペースプロデュースなど幅広く活動している。

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■ デザインコンセプト (クライン・ダイサム・アーキテクツ)

グングンウォール
本物の植物をあしらった工事仮囲いが、東京のシャンゼリゼ通りといわれる表参道に出現しました。延長は270メートル。このスクリーンは約25ヶ月間にわたってこの場所に設置され、スクリーンの背後では安藤忠雄氏が設計を手掛ける複合施設の建設が進んでいます。
私たちは、この25ヶ月という時間の経過を、何かが育ち、成熟していく姿で表現したいと考えました。
旧同潤会アパートは、人々に親しまれ、緑に溢れた場所でした。私たちは建設期間中も、この街で自然を感じられるようにと考えたのです。
常緑のツタ、芝など種類の違う13種の植物を選びました。これらは仮囲いの壁面に取り付けられたフェルト製のポケットに植えられ、育っています。
植物の種類の違いによってバーコードのようなストライプが全体に施されています。植物と植物の間に貼りこまれたグラフィックの壁紙もまた、葉っぱや植物をテーマとしています。また、ハイエンドな広告が、様々な幅のストライプとなって貼りこまれ、本物の植物の中に散りばめられています。
さらに、仮囲いの一部には巨大な3D周辺案内図が貼りこまれ、周辺(原宿・表参道)でのショッピングの強い味方にもなっています。


2006年1月、ガラスのファサードに映り込むケヤキ並木や積極的な屋上緑化などにより、表参道の景観に溶け込んだ新しいランドマークが誕生する予定ですが、工事期間中においては、この緑化された仮囲いが、四季を通じて行き交う人々の目を楽しませ、多くの人々に親しまれるものとなるよう願っております。

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