森ビル株式会社(東京都港区 代表取締役社長 森稔)が青松寺、傳叟院、清岸院、日本放送協会他との共同事業により完成させた「愛宕グリーンヒルズ」(東京港区)が、今日不動産業界において国際的に最も権威があるとされている「ULI Awards for Excellence」(詳細は以下参照)を受賞いたしました。なお、国内のプロジェクトとしては初の栄誉になります。

愛宕グリーンヒルズは、「愛宕山の既存の地形と緑を保全し、都心の貴重な景観資源として活用する」というコンセプトのもと、MORIタワー(オフィス)、フォレストタワー(住宅)の超高層ツインタワーと、歴史ある寺院や豊かな緑とを融合させ、2001年に完成したプロジェクトです。デザインアーキテクトは世界的に著名な建築家シーザー・ペリ氏が担当、青松寺の本堂を中心に山門のように配置されたツインタワーは、東京の新しいランドマークとなっています。
受賞にあたっての評価ポイントは以下の通りです。

・敷地を一体化して建物を集約、超高層化することで、大きなオープンスペースを創出し、環境面でも優れた「垂直緑園都市」を実現
・伝統ある寺院と最先端の超高層ビルが融合し、デザイン性にも優れた都市資産として整備
・都市計画公園に指定された愛宕山の既存樹木を保全し、周辺のオープンスペースとともに空地の50%を緑化し都市緑化を推進
・最新の耐震技術に加え、24時間バイリンガルのフロントサービス、居住者のためのスパや慈恵大学病院と連携した健康相談室を備え、安全で快適な都市居住環境を提供
・オフィス・住宅ともに高稼働率かつ都内最高水準の賃料を維持する安定した運営

 
■ULI(Urban Land Institute)とは
ULIは1936年に設立された、不動産関連の研究および教育のための非営利団体です。現在世界70カ国から、18,000名以上の正規会員および特別会員が所属、開発業者だけでなく、行政従事者、学識者、投資家、オーナー、設計者、プランナー、コンサルタント、金融サービスなど、土地活用と開発に関わるあらゆる分野の専門家が顔を揃えています。
総合的な環境を向上させるために、土地活用に関して責任感あふれるリーダーシップを提供することをミッションとして掲げ、率直かつ世界的なアイディアを交換し経験を分かち合う教育プログラムやフォーラムの後援、今後想定される土地活用の動向とこの問題に関する研究、そして研究に基づく独創的な解決策の提案、投資顧問業の提供などを行っています。また、土地活用・開発に関する情報を普及させるために、多岐に渡る書籍の出版も行っています。
なお、日本におけるULI評議委員として、福澤武氏(三菱地所株式会社取締役会長)、岩沙弘道氏(三井不動産株式会社代表取締役社長)、森稔(森ビル株式会社代表取締役社長)らが名を連ねます。

■Awards for Excellenceとは
ULIでは、官・民による卓越した開発物件の社会的認知度を向上させるべく1979年より「ULI Awards for Excellence」の選定および表彰を始めています。本アワードは単に建築物の美しさに対して授与されるものではなく、むしろ優れた開発のプロセスや事業方式に対して贈られるもので、今日では土地開発の分野における最も権威のあるアワードとされています。
2003年度は世界中から109の応募があり、最終的には10件の開発物件がアワードを受賞しました。
なお、過去の代表的な受賞物件としては、ニューヨークのロックフェラーセンター、ベルリンのソニーセンターなどが挙げられます。

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愛宕グリーンヒルズ