神宮前四丁目地区市街地再開発組合(理事長 石井 徹)は、渋谷区神宮前四丁目にて推進して参りました「神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業」の建物工事に着手します。
当事業は表参道のランドマークとして長く親しまれてきた旧同潤会青山アパートの建替事業です。施工区域は地下鉄表参道駅から明治神宮へと至る"表参道"の中間に位置し、日本を代表する国際的なファッション集積エリアです。完成予定の建物は地上6階地下6階、住宅と商業施設、駐車場などからなる複合施設となります。
設計については、建築家の安藤忠雄氏を起用し、表参道の歴史的景観・環境に配慮して地下空間を最大限効果的に活用することで建物の高さを抑えています。新しく生まれ変わる表参道のランドマークは、ガラスのファサードにケヤキ並木の緑が映り込み、再生する外壁とともに新しい風景を創り出します。
建物上層部に配される住宅は総戸数38戸、住戸プランは1LDKを中心に全戸南向きで、窓からはケヤキ並木を臨むことができます。 商業施設(地下3階〜地上3階)は、表参道という独創的な文化の発信地に相応しい店舗構成を目指します。また、地下3階には情報発信の拠点として、イベントなどが可能な多目的スペースを設ける予定です。
なお、完成は平成18年1月を予定しております。
【本計画の特徴】
・表参道との景観の調和
地下空間を最大限効果的に活用することで、建物の高さを抑え、表参道のケヤキ並木との調和に配慮しました。
・独創的なスパイラルスロープ
地下3階から地上3階までの商業エリアでは、6層の吹き抜けを中心に表参道の傾斜を活かしたスパイラルスロープに沿って路面店感覚の店舗が配され、表参道の中にもう一つの表参道を演出します。
・ケヤキと暮らす住宅
施設上層部に配置された全戸南向きの住宅は、表参道のにぎわいからの距離と日当たりの良さを確保し、窓の外のケヤキと暮らす快適な生活空間を提供します。
・安全で災害に強い街づくり
中間免震構造の採用により施設全体の耐震性を高めます。さらに防災井戸の設置などにより、地域の防災拠点として安全な街づくりに貢献します。
・緑を育む屋上庭園
表参道のケヤキ並木と繋がるよう、可能な限りの屋上緑化を行います。
・外壁の一部を再生
多くの人々に親しまれ、記憶に刻まれた風景を次の世代へ継承するために、旧同潤会青山アパートの外壁の一部再生を行います。
【事業経緯】
昭和2年 同潤会青山アパート完成
昭和43年 青山アパート建替への取組開始
平成7年 阪神淡路大震災を契機に建替機運高まる
平成10年 設計を安藤忠雄氏に依頼
東京都より底地払い下げ実施
平成13年4月 神宮前四丁目地区市街地再開発準備組合設立
平成14年3月 神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業に関する都市計画決定
10月 神宮前四丁目地区市街地再開発組合設立
平成15年3月 神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業に関する権利変換計画認可
5月 既存建物解体工事着手
8月 建物工事着工
平成18年1月 建物完成予定
【建築概要】
計画名称 神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業
所在地 東京都渋谷区神宮前四丁目
敷地面積 6,051.36平米
延床面積 33,916.13平米(駐車場含む)
階 数 地上6階、地下6階
最高高さ 23.3m
構 造 鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄筋コンクリート造、及び鉄骨造
用 途 店舗、共同住宅、駐車場、公衆便所
駐車場 住宅用20台、店舗用196台
設計者 安藤忠雄建築研究所・森ビル設計共同企業体
事業主 神宮前四丁目地区市街地再開発組合
竣 工 平成18年(2006年)1月(予定)