森ビル株式会社

デザインで世界中の人を驚かせるために(第3回)

2012年06月15日

今月のゲスト:デザイナー 森田恭通さん

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壁一面に広がる陶器の本棚や、本を積み重ねてできたライト。アート作品のようなインテリアが360度の眺望と相まって非日常の空間を生み出す<マドラウンジ>。4月20日(金)~12月25日(日)クリスマスまでスカイデッキで開催されている、ウォルト・ディズニー生誕110周年記念「スカイ・ドリーム・ショップ&デッキ」では、ミラーボールとディズニー・キャラクターのオブジェがキラキラと輝きます。訪れた人を魅了するこれらの空間をデザインしているのは、デザイナーの森田恭通さん。森田さんは、デザインをするときには「ハッピーなサプライズ」を大切にしていると言います。「ハッピーなサプライズ」はどのようにしてできあがるのか、これから挑戦したいことについて、お話を伺いました。

世界中で仕事をして思うこと
東京は、インプット上手でアウトプットが苦手

世界中の情報が一気に集まっているというのが、東京の良いところだと思います。東京にいたらパリの情報まで即座に入ってくる、不思議なシンクタンクになっている街ですよね。世界中の人が集まってきているから、東京にいるとニュートラルでいられるということもあります。デザインするとき冷静に考えられるのは、僕にとっては東京。逆に、もっと良くしていけるなと思うのはアウトプットについてです。
海外で食事をしていると、「東京は今どうなってるの?」とよく聞かれます。東京のことが外にあまり伝わっていないということですよね。インプットはするけれど、アウトプットは苦手かな。もっと自ら東京のことや日本のことをアウトプットしていくということが大切なのではないでしょうか。

人がやっていないことをやりたい

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スカイ・ドリーム・デッキ

今は小さなものから大きなものまで合わせて、40~50のプロジェクトが進行しています。僕は、人がやっていないことをやらないと落ち着かないところがあるんです(笑)。だから、あまり日本人がいないような場所で仕事をするのが面白い。
今やっているプロジェクトの現場も、ロシアからカタール、バンコク、ロンドン…、中国国内では8か所。これまでたくさんの国で仕事をしてきて、その国その国の法律にぶつかったり、困難なことにも出会ってきた。海外のネットワークもわりと“イッツ・ア・スモールワールド”で、意外と狭いものですから、「森田はこの国でもやってきたからうちでもできるだろう」という口コミが回っていて、海外での仕事が多いのかもしれません。

ウォルト・ディズニー生誕110周年記念「スカイ・ドリーム・ショップ&デッキ」

ウォルト・ディズニー生誕110周年記念「スカイ・ドリーム・ショップ&デッキ」
会期:4月20日~12月25日
会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー(森タワー52Fおよび屋上)
営業時間:11:00~22:00(最終入場21:30)※スカイ・ドリーム・ショップは10:00〜22:00
料金:一般 2000円 高校・大学生 1500円 4歳~中学生 800円(展望台入館料含む)
※スカイ・ドリーム・ショップは展望台入館料のみでお楽しみいただけます
※会期中無休。ただし雨天や強風などの荒天時はクローズする場合があります(スカイ・ドリーム・ショップは営業)

プロフール

1967年大阪生まれ。2001年の香港プロジェクトを皮切りに、ニューヨーク、ロンドン、上海など海外へも活躍の場を広げ、インテリアに限らず、グラフィックやプロダクトといった幅広い創作活動を行なっている。2011年にはプロダクトデザイン会社「code」も設立。The International Hotel and Property Awards 2011、China Best Design Hotels Award Best Popular Designer、THE LONDON LIFESTYLE AWARDS 2010 (aqua LONDON)、The Andrew Martin Interior Designers of the Year Awardsなど、受賞歴多数。