森ビル株式会社

東京だけが持つ、軽さと便利さ(第5回)

2012年04月27日

今月のゲスト:音楽プロデューサー 藤原ヒロシさん

1204_img.jpg

音楽活動やデザインを通して、東京のストリートカルチャーを牽引してきた藤原ヒロシさん。10代で単身渡英以降、東京に居を構えつつ、国内外を多忙に行き来する藤原さんが、「世界中で東京が一番好きだ」と話してくれました。その確かな審美眼で、手がけた様々のクリエイションが高く評価されている目利き。
彼が「好きだ」というのは東京のどんな部分なのか。1年程前から積極的に行っている自身のライブ活動や、日々の生活で見えている東京の姿について、藤原さんの言葉で語っていただきました。

これまでにない、新たな音楽活動との出会い
AOEQ結成のきっかけは

YO-KINGとAOEQというユニットを始める前は、曽我部恵一君と一緒にやっていたんですよ。「フォークを歌っているならば、会ってみたらどうですか」とレコード会社の人にYO-KINGを紹介されて、その場で「一度一緒にやってみましょう」ということになり、ふたりでライブをやってみたのが始まりですね。
曽我部君は優しくて、僕が入ると比重を僕に置いてくれるという感じ。YO-KINGはフィフティ・フィフティで来るので、それはそれでおもしろいですね。YO-KINGや曽我部くんには、感謝しています。これまでにやったことのないことをやってみて、ここにきて色々なことを教わった気がします。

ライブ感そのものを楽しんでいる

1204_5_1.jpg

ライブは始まればそこで演奏するしかないので、今はレコーディングよりもライブの方が楽しいかもしれないですね。毎週ライブハウスでやっているような人たちのところに呼ばれてライブをすると、リハーサルも、「当日でいいよね」と言われてしまったりする。何もやらないで本番直前にコード譜だけ渡されて人前で演奏するっていうのも、「ああ、ミュージシャンってこんな感じなんだ」と思いながらやっているんですけれど、割りとうまくいったりして面白いですよ。
僕なんて、1年くらい前に始めたみたいなものなのに、突然大御所の方と一緒にライブをやらせてもらうようになって、「大丈夫かな?」と思いながらやっているのですが、あうんの呼吸みたいなものでうまくいくこともあれば、もちろん失敗することもある。今はどちらにしても、そのライブ感を楽しんでいます。

プロフール

1964年、三重県伊勢市生まれ。音楽プロデューサー、fragment design主宰。10代の頃に単身渡英し、帰国後DJとして活動を開始。以後、音楽、ファッションを中心としたクリエイションを展開し、ストリートカルチャーのパイオニアとして評価を得る。現在は、真心ブラザーズのYO-KINGとのユニットAOEQからソロまで幅広い音楽活動を展開しながら、様々な分野にデザインを提供している。