森ビル株式会社

巨人V9戦士が伝えたい、野球と人生の魅力(第5回)

2011年10月28日

今月のゲスト:野球解説者 柴田 勲さん

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今年、プロ野球に小さからぬ影響を与えた統一球の変更。一般的に「打球が飛びづらくなった」と言われる新しい統一球が、プロ野球界に変換期をもたらしたと語るのは、元プロ野球選手の柴田勲さんです。甲子園で二度優勝投手に輝き、その後入団した読売巨人軍では王貞治、長嶋茂雄らとV9の黄金時代を築いた名選手。「銀座の盗塁王」という異名を持つ柴田さんは、豪快なプライベートでも注目を集めました。
現役を引退してから野球解説者・名球会の会員として未来のプロ選手を育てる活動に力を注ぐ柴田さんに、野球の魅力、そして元気に過ごす秘訣を聞きました。

第5回 王貞治さんに「お前はいいよな」と言われる理由とは
今も元気で過ごしている秘訣

よく王(貞治)さんに「俺は国民栄誉賞をもらっちゃったから何もできないけれど、お前はいいよな。あっちこっちで好きなことをやって、野球選手でお前ほど好きなことができたやつはいないよ」なんて言われるんです。
「確かにそうだな」なんて思いますね(笑)。女房が亡くなったということもあるんだけれど、365日のうち280日ぐらいは外食して楽しんでいますよ。朝からゴルフをやって、帰ってきて食事をして、食事の後は飲みに行ってという、あまり自慢できないような毎日を過ごしていることが、今も元気でやっている秘訣かもしれませんね。体を壊して医者から止められない限りは、飲んで食べて友達と一緒にワイワイやって、という生活を続けていくんじゃないでしょうか。

名球会が子供たちに伝えていきたいこと

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監督やコーチになると、それは忙しくなりますね。僕は、野球解説をしながら、人生を楽しんでいるという感じかな。あとは、2,000本安打、200勝投手の集まりである名球会で、日本全国で子供に野球を教えに行ったりしています。プロ野球に夢を持ってもらえるように野球の良さを伝えていくことは、名球会の使命と思ってやっていますね。
野球はチームでやるスポーツです。規則や規律、礼儀やルールをしっかり守ってやらなくちゃいけないということも併せて教えていきたいですね。残り少ない人生ですけれど、自分の遊びも楽しみつつ、子供たちと一緒に遊んでいきたいなと思っています。

プロフール

1944年、神奈川県生まれ。元プロ野球選手。野球解説者。法政二高校時代、全国選抜高校野球大会でエースとして活躍し、1960年夏大会、1961年春大会と連続して優勝投手となる。特に浪商の尾崎との投げ合いで注目を浴びる。1962年、読売巨人軍に入団。打者に転向、快足を活かした切り込み隊長として盗塁王6回と大活躍、またバッティングもスイッチヒッターを試み、赤い手袋をトレードマークに優秀な成績を残した。1981年、現役を引退。その後、巨人軍のコーチなどを経て、現在は解説者として野球の魅力を広く伝えている。