森ビル株式会社

東北が大好きなオラが、今できること(第5回)

2011年05月27日

今月のゲスト:山形弁研究家 ダニエル・カールさん

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東北に惚れ込んだダニエル・カールさんが、山形弁研究家、マルチタレントとして日本のテレビで活躍するようになって十数年。東北関東大震災が起きてからは、個人で様々なかたちの被災地支援を行っているそうです。震災直後から続けているのはツイッタ―での情報発信。道路が復活してから個人で行っている物資支援。現地では地元の人々の声を聞いて物資のニーズを探り、日本に住んでいる外国人の友人の声を聞いては、正しい情報発信の大切さを実感していると言います。在日外国人として、東北を愛するものとして、今何ができるのか日々考えながら行動を続けるダニエル・カールさんにお話を聞きました。

第5回 大都会東京に対して思っていること
世界中のどこの都市よりも落ち着いている

大都会の東京に対しては、最初のころは「やんだなぁ」と思っていたところはありました。慣れてきてからは東京の良さもわかってきましたね。東京は、人口密度の高い土地でありながら、人が非常に丁寧なんです。通勤電車のラッシュの時間帯でも、ジェスチャーを出して周りを気遣ったり、周囲の人と理解し合って我慢しているところには感心してしまいます。世界中のどこの大都会と比べても、東京が一番落ち着いてる印象です。

震災で明らかになった日本独特の文化

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震災の時にも、東京の人は非常に冷静に災害に立ち向かっていきました。海外メディアでは、はじめ「東京はパニック状態だ」という見出しが出ていたけれど、徐々に、「同じことが、ニューヨークやロンドン、パリで起きたら、街の人々の対応の仕方は違っただろうな」というような記事が多く出てきました。この一件には、日本の皆さんの独特な文化がよく表れていたと思います。

プロフール

1960年、米国カリフォルニア州生まれ。山形弁研究家、マルチタレント。高校時代、交換留学生として奈良県智弁学園に1年間在日。大学生時代、大阪の関西外国語大学に4ヶ月学び、その後、京都の二尊院に2ヶ月ホームスティ、佐渡島で4ヶ月文弥人形づかいの弟子入りをした。大学卒業後、日本に戻り文部省英語指導主事助手として山形県に赴任し、3年間英語教育に従事。その後上京し、セールスマンを経て、翻訳・通訳会社を設立。十数年前からテレビ・ラジオ等の仕事を兼務して現在に至る。3年間の山形での生活で鍛えた山形弁を武器に、ドラマ出演、司会、年間100回を超える講演会活動などを続けている。