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世界で戦う「なでしこジャパン」澤 穂希が語る(第3回)

2010年12月17日

今月のゲスト:日テレ・ベレーザ所属/女子サッカー日本代表 澤 穂希さん

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なでしこジャパンは先日の2010広州アジア大会女子サッカーで初の金メダルを獲得しました、おめでとうございます!
女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」。今注目を集めている女子サッカーも、オリンピックの種目に選ばれて数年は競技人口も少ないマイナー競技でした。そんな中、14歳で代表入り、高校在学中にアトランタオリンピックに出場して以来17年間、日本代表を務める澤穂希さんはまさに先駆者存在です。唯一無二の存在感で日本女子サッカー界の認知度向上に貢献し、現在も現役でチームを引っ張るスーパーヒロイン。どうして17年間も代表を務められたのか。これから日本女子サッカーはどうなるのか。アメリカと日本を行き来しながら女子サッカー界を見つめる澤さんが語ります。

第3回 人生の半分を女子サッカー日本代表として過ごして
オリンピックでメダル獲得が次の目標

女子サッカー日本代表に選ばれるようになって、今年で17年目。人生の半分は代表として過ごしていることになります。オフェンシブなポジションからボランチにポジションを変更して、以前よりも得点できるようになりました。そしてついに日本人として最多得点の75点目を記録。
先日、スポンサーであるadidasに記念トロフィーの贈呈式をしていただいたんですが、トロフィーがどっしりと重くてまだ部屋にも飾れていない状況です(笑)。世界の釜本さん(※)と得点数を並べられたということは自分の誇りになっているので、これからは釜本さんの75得点を超えられるように頑張ります。
あと、北京オリンピックではメダルまであともう一歩というところまでいけたので、次の大会でメダルを獲ることが今の目標です。

※釜本邦茂は、日本代表として1964年から1977年までの13年間に国際Aマッチ76試合75得点(総通算231試合153得点)を記録した。

モチベーションを上げる秘策は

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HILLS CAST収録風景

最多得点を記録してからは、インタビューで「最多得点を記録できた理由」についてよく聞かれるのですが、直接の得点ではなくてもゲームの組み立てやアシストなど、少しでもチームに貢献できるようにと考えながらやっていた結果、たくさん得点できたというだけのことです。
代表として長年やっていると、結果は出せて当たり前と思われるところがあります。監督に「最近得点してないな」と言われた時は、「私、大事な時は必ず獲りますよ」と返しているんですが、そう言っているとモチベーションも上がって「絶対やってやるぞ」という気持ちになりますね。

プロフール

1978年、東京生まれ。日テレ・ベレーザ所属。6歳でサッカーを始める。中学入学と同時に読売ベレーザ(現・日テレ・ベレーザ)に入団し、14歳で代表入り。高校在学中の96年にアトランタオリンピックに出場。99年渡米。セミ・プロリーグの「コロラド・ラッシュ」、プロ・リーグ「アトランタ・ビート」に在籍。2004年帰国し、日テレ・ベレーザに復帰。2005年5月女子代表最多となる通算52ゴール目を記録。7月 L・リーグ通算得点ランクトップとなる105ゴール目を記録。2009年1月にベレーザから米国プロリーグのワシントン・フリーダムへ移籍。2010年シーズンは21試合に出場し3得点を挙げた。ベストイレブン5回、敢闘賞2回、アシスト王1回、2004年アジアサッカー連盟年間最優秀女子選手。