森ビル株式会社

「人間好き」の別所哲也さんが見つけた都市を楽しむ術(第1回)

2010年05月01日

今月のゲスト:俳優 別所哲也さん

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俳優としての活躍に留まらず、ラジオのナビゲーター、国際短編映画祭の主宰など、多岐に渡って活動を続ける別所哲也さん。その原動力は、自分自身の「寂しがり屋」な性格にあると言います。別所さんが教えてくれた、都市での生活を楽しむ術からは「人と人との繋がりから生まれるもの」を大切にする彼の姿勢が垣間見えました。

第1回 ラジオのナビゲーターとして迎える朝の楽しみ
同じ東京の空の下で暮らすリスナーとの一体感

J-WAVEのナビゲーターを始めて6年以上が経ちました。初のレギュラー、「東京コンシェルジュ」(2003年10月~2008年9月)から始まって、「J-WAVE GOOD MORNING TOKYO」(2006年10月~2009年3月)でウィークデーの朝のレギュラーをスタート、「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(月~木曜6:00~9:00)にリニューアルしたのが、2009年の4月。六本木ヒルズの森タワーの33階にあるJ-WAVEから、朝日が昇ってくる東の空を眺めて、その日のお天気を感じ、毎朝とても気持ちのいい時間を過ごしています。
朝早くにも関わらずリスナーの皆さんからのメールもたくさん届きますし、僕がその日の情報やニュースを発信するときも、リスナーの皆さんに寄り添うように「へえ」「ふーん」と色々なことを感じながら伝えていきたいなと思っているんです。ダイレクトにメールも受け取ることができるので、一方通行ではなく繋がっているように感じられて、楽しいですよ。東京のどこかで生活を営んでいるリスナーの皆さんをイメージして、放送をお送りしています。

生活の中の音にも、リズムを感じて

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HILLS CAST収録風景

もともとラジオは好きだったのですが、ナビゲーターを務めさせていただくようになって、より音に対しては敏感になりました。音楽だけじゃなくて生活の中の音にも、リズムや流れがあるんだな、と感じるようになったんです。
単に音を聞く、というだけじゃなくて、リズムを感じて味わうようになりました。でもそれは、常に仕事のことを意識している、というような特別なことではありません。よく「オンとオフを切り替える」という方がいらっしゃいますよね。僕は常にオンの状態。一般的にオフと言われるようなリラックスタイムでも、自分の体や感覚の中では何かが育まれているというか、醸造している時間になっているんじゃないかと思っています。要は、魚のように泳ぎ続けているということなのかもしれないですけれど、休みたいという感覚もあまりないんです。

プロフール

1965年静岡県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。90年、日米合作映画「クライシス2050」でハリウッドデビュー。米国映画俳優組合(SAG)会員となる。以降、映画・TV・舞台等で幅広く活躍中。本年4月、「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」などのミュージカル出演の功績により、第1回岩谷時子奨励賞授賞。99年より、日本発の国際短篇映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル」を主宰。本年より、内閣官房知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会委員に就任。2009年より、「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(月曜~木曜 6:00~9:00)のナビゲーターを務める。