森ビル株式会社

大好きな自然とほっとする東京(第3回)

2010年01月15日

今月のゲスト:モデル KIKIさん

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「モデル」という肩書きにとらわれず、女優としての活動や、テレビやラジオのナビゲーター、執筆活動など、幅広く活躍しているKIKIさん。最近は、四季を感じることのできる自然のなかでの活動に夢中だと言う。住まいも、生まれ育った東京から少し離れた場所に移し、自然と触れ合う生活を楽しんでいるそうだ。「人に伝えること」が自分の仕事だと話すKIKIさんは、都市と自然を行き来する中で何を吸収し、何を伝えようとしているのか。2010年3月に初めての写真展を控えたKIKIさんに、話を伺った。

第3回 楽しみながら年を重ねていきたい

色々な仕事をやらせてもらっていますが、常に「人に伝える」仕事をしていると思っているので、自分の許容量はなるべく大きく持っていたいなと思っています。
写真を撮っていても、自分は写真家じゃないなと思うのは、写真を撮るためにどこかに出かけるということはまずなくて、行った先で興味を持ったものや得たものを、時間がたってから伝えたいと思ったときのツールが、写真だったり、言葉だったりということなんです。だから、写真を撮ることも、文章を書くことも、私にとってはあまり変わらない。そういうところですね。あと、去年まで続けていたJ-WAVEでラジオのナビゲーターを務めていたのですが、その仕事は、自分にとってとても大きなものでした。
「人に伝えていく」ということは続けていきたいなと思っています。『今後他にやってみたいこと』というのは特にないんですが、年を重ねていって「楽しそうに生きてるな」って思われる人生を歩んでいきたいですね。

仕事も山歩きも自然体で

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秋に訪れた槍ヶ岳の風景

私自身は仕事の取り組み方に関しても、あまり考えず、自分が無理なくできることをというスタンスでいるし、東京に生まれて育っていることもあるし、「東京らしい」というふうに思われることはあるかもしれない。
自分の興味の方向としては、本当にうるさいぐらい山に向いているんですよ。3、4年前の夏に初めて本格的な登山をして、とうとう去年は年末に、世界最高峰が見たくてネパールへ行ってきました。エベレストのベースキャンプまで続くエベレスト街道というところを歩くんです。とても整備されていて歩きやすいんだけれど、見上げると7,000、8,000メートル級の山が見えるという場所なんですが、意外と日本の上高地みたいなところがある。自分が日本にいるような錯覚を起こしてしまうような雰囲気でした。
もちろん日本の山の魅力というのはそれまでにも存分に感じていたんですが、新たに海外の山に行って見直したというか、さらに「日本の山もやっぱりいいな」と思うようになりました。

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プロフール

1978年東京都生まれ。武蔵野美術大学建築学科在学中からモデルとして活動を始め、雑誌、テレビCM、またテレビやラジオなどのナビゲーターとしても活躍中。2004年「ヴィタール」(塚本晋也監督)で女優としての活動をスタートし、2009年にはMBS系連続ドラマ「漂流ネットカフェ」で主演を果たした。2009年夏期 日本テレビ系連続ドラマ『華麗なるスパイ』、2009年10月公開映画『パンドラの箱』(冨永昌敬監督)に出演。写真や執筆などの文筆業でも才能を発揮し、雑誌の連載も多数。著書に『LOVE ARCHITECTURE』(TOTO出版)がある。