HILLS CAST
“東京をおもしろくするアイデア”を持ったゲストをお迎えしてお届けする「HILLS CAST」は、J-WAVEのラジオ番組「森ビル presents 東京コンシェルジュ」内で放送していた森ビルのラジオCMです。
※掲載内容は、取材・放送時点のものです。
大好きな自然とほっとする東京(第2回)
2010年01月08日
今月のゲスト:モデル KIKIさん

「モデル」という肩書きにとらわれず、女優としての活動や、テレビやラジオのナビゲーター、執筆活動など、幅広く活躍しているKIKIさん。最近は、四季を感じることのできる自然のなかでの活動に夢中だと言う。住まいも、生まれ育った東京から少し離れた場所に移し、自然と触れ合う生活を楽しんでいるそうだ。「人に伝えること」が自分の仕事だと話すKIKIさんは、都市と自然を行き来する中で何を吸収し、何を伝えようとしているのか。2010年3月に初めての写真展を控えたKIKIさんに、話を伺った。
第2回 建築の中にみえる時間を追って
今は「モデル」という肩書きで仕事をしていますが、それにこだわって仕事を選ぶようなことはしていなくて、近くに来たものを取り込んで、新しいことでも挑戦していこうというスタイルをずっと続けています。
この5年くらいは写真をたくさん撮っていて、2010年3月に、新宿のコニカミノルタプラザで小さな写真展を開くことになりました。自分で興味を持って始めた、教会建築について綴った文章と写真とでの連載があって、その写真をベースに展示をしようと思っています。5年くらい撮りためたものを振り返ってみて写真の腕は変わっていないと思うのですが、ものの見方はすごく変化していて、自分の興味があるものが何だかがよくわかりました。
時間が作り上げる建築の魅力

宇部市渡辺翁記念会館
大学では建築を専攻していたのでそのときから興味を持ち、今でも好きで見て回っているのですが、建築に対する思いも徐々に変わってきました。
自分がちょっとずつ年齢を重ねてきたからかもしれないですが、できたばかりの建物よりも、そこで費やされた時間を感じられる建築の方が、より魅力的に感じるようになっています。失礼になるかもしれませんが、建築家には時間が作れないんですよ。時間の表現というのができないし、してはいけないんじゃないかと思っていて。だからこそ時間が作り上げるものが素晴らしいな、と思うんです。
今は、その土地にどれだけ馴染んでいるか、どれだけ大事に使われてきたかが伝わる建築が好きです。
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プロフール
1978年東京都生まれ。武蔵野美術大学建築学科在学中からモデルとして活動を始め、雑誌、テレビCM、またテレビやラジオなどのナビゲーターとしても活躍中。2004年「ヴィタール」(塚本晋也監督)で女優としての活動をスタートし、2009年にはMBS系連続ドラマ「漂流ネットカフェ」で主演を果たした。2009年夏期 日本テレビ系連続ドラマ『華麗なるスパイ』、2009年10月公開映画『パンドラの箱』(冨永昌敬監督)に出演。写真や執筆などの文筆業でも才能を発揮し、雑誌の連載も多数。著書に『LOVE ARCHITECTURE』(TOTO出版)がある。