森ビル株式会社

「日本発世界ブランド」が東京を美しくする(第3回)

2009年12月18日

今月のゲスト:サマンサタバサ 代表取締役社長 寺田和正さん

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若い女性の圧倒的な支持を集めるファッションブランド、「サマンサタバサ」。代表取締役社長の寺田和正さんは「日本初世界ブランド」を目指し積極的に事業を展開、創業11年で東証マザーズに上場を果たした。ヒルトンホテル創業者一族のヒルトン姉妹、歌手のビヨンセなどのセレブを起用したプロモーションでも話題を集めている。寺田さんがクリエーションの源であると話し、社員のほとんどを女性が占める会社の連携の肝にもなっているのが、毎朝の朝礼にも象徴されるコミュニケーションだ。寺田さんが東京でコミュニケーションを積み重ね、見えてきたのはどのようなことだろうか。

第3回 「日本発世界ブランド」が破るべき壁とは

「日本発世界ブランド」にということを確実に成し遂げていくためには、大体3年ぐらい先を見ながら計画を立てて、例えばメンズもやるべきだとか、ジュエリーもやるべきだとか、一つ一つ積み重ねていく感じですね。
日本という国は、欧米ファッションを消費するマーケットはすごく大きいんだけれど、逆に世界に向けてつくり上げていくというのがなかなか成長していない。消費だけじゃなくて、日本発で創造していくようなものが必要な時代になってきたかなと思っています。

今は次のステージへ移るための壁のど真ん中

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HILLS CAST収録風景

人生もそうですが、仕事に置き換えていうと、今いるステージから次のステージに向かう時いうのは、必ず大きな壁が生まれてきますよね。その壁を、壁と捉えないでそのまま突き破らない人もいるし、それを突き破りたいと思う人もいると思います。
必ず人生や仕事には壁があって、それを1つ突き破ると達成感があるのですが、必ずまた次の壁がやってきます。そういう意味では、僕は今まさに壁のど真ん中。ステージを上がるごとに壁は厚くなっていくので、今は次のステージに上がるための壁の半分から、3分の2ぐらいまで破れかけているから、あと3分の1を破りたいなと。そうすると、また新しい世界が見えるはずなので、僕を信じてついてきてくれている人たちには一緒に見てもらいたいなと思っています。世界が変わると思いますね。

プロフール

1965年広島県生まれ。大学3年の時にカナダに留学し、革ジャンのイージーオーダービジネスを始める。大学卒業後、野村貿易に就職。1991年、独立して海外ブランドの輸入卸で起業。1994年、SPA(製造小売業)に転換し、サマンサタバサジャパンリミテッド設立。東京・渋谷のパルコに、代表ブランド「サマンサタバサ」1号店オープン。2005年12月、東証マザーズ上場。2006年、オンラインショップの運営ほかネットビジネスを手がけるWW by Samantha Thavasa設立。現在、バッグ8ブランド、ジュエリー2ブランド、小物1ブランドを擁し、全国に直営117店舗を展開している。