森ビル株式会社

今年で結成20周年を迎えたシャ乱Q(第4回)

2008年10月24日

今月のゲスト:音楽家、総合エンターテイメントプロデューサー つんく♂さん

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シャ乱Qのボーカルであるつんく♂さんは、今や日本を動かすエンタテイメントの仕掛け人だ。
音楽プロデューサーにとどまらず、お好み焼き屋、ゲーム、ジュエリーブランドのプロデュースまでも手がける。
つんく♂さんが考える東京、書籍「一番になる人」に込めた想いを語る。

第4回 少し休んだら、また活動を広げたい

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お好み焼き屋『KARIFUWADO』

今年はちょっと活動しすぎたところもあって、どこかでゆっくりしたいなと思っています。
シャ乱Qの20周年の日本武道館のライブを無事終えたら、少し休養をとって、また来年シャ乱Q、つんく♂のソロ活動、そして僕がやっているお好み焼き屋『KARIFUWADO』等の飲食店のプロデュースも広げていきたいですね。

美味しいものをなるべく安価に

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健康的で安全なもの

世の中、インフレと思わせておいて、思いっきりデフレですよね。スタグフレーションという言葉もありますけれど、本当にややこしい時代です。何がどうなるかというのは非常に難しいのですけれど、『おいしいもの』『健康なもの』というのは、人間生きていくには絶対必要です。
日本人は食べ物に対してお金を使わなさすぎるというか、不健康を金で買っている感じがします。それだけでも何とか東京から、奪回していかれへんかなと。美味しいものを、なるべく安価に買うという、美味しくて安全なものを見極める目を、日本人が養っていかんといかんよなと思っています。

言葉のとらえ方と、リズムの考え方

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「KARIFUWADO」のお料理

基本的には僕の根本は音楽をつくることにあります。ただし作詞とか本を書くということも、僕にとってはとても大事なことなので、来年は重点的にやっていきたいなと思いますね。
作詞やエッセイなど、言葉を使って人に伝えていくというのは、現代人の中で誰かがやっていかなければいけないことです。情景を、絵や写真ではなく、文字にして人に伝えていくことに関して、僕のようなスタイルで歌詞を書いている人って、ほかにだれかいるかなと思うと、あまり類を見ないのかなと思っています。
僕が音楽をとらえ、つくってきたひとつの理由に、リズムに対する価値観が今までの音楽家と違うということがあります。リズムというのはすごく大事で、リズムを鍛えれば、語学を学ぶスピードも上がるし、人とのコミュニケーションをとる能力も上がるんですね。もちろん、音楽の中で歌うという意味で言うと、リズム感が、理論じゃなく体に入ってしまえば、歌手であれ、ダンサーであれ音楽家としてのレベルがすごく上がるんです。それをわかっていない人が多いので、僕は何とかしてそれを伝えていきたいなと思っています。リズムの考え方と言葉のとらえ方、これは僕にとっては非常に有効なポジションで、努力して勝ち取ってきたアドバンテージかなと思っています。

プロフール

少年時代から水泳・陸上などスポーツを得意とすると同時に音楽にも興味を持ち、中二の時に初めてギターと出会う。中三の学園祭の時に友人と計3人でアコースティックギターでの初ステージを経験。高一で初めてバンドを結成するがグループ名も付く前に自然消滅。高二で二つ目のバンド【Fire】を結成し学園祭で披露(いずれのバンドでもボーカルを担当)。幾つかのバンドを経て、大学生時代に結成したバンド【乱(RAM)】が、1988年12月つんく♂ (Vo)・はたけ(G)・まこと(Dr)・たいせー(Key)・しゅう(Ba)の5人によるバンド【シャ乱Q】となり、1989年1月15日大阪バナナホールにて初LIVEを行う。その後、シャ乱Qが中心となって関西バンド集団【すっぽんファミリー】を発足させ、毎週日曜日には大阪城ストリートLIVE (城天)を賑わせる。シャ乱Q単独としても関西のライブハウスの動員記録を次々と塗り替え、1991年NHK BSヤングバトルにて応募総数全国3404組の中からグランプリを獲得。翌1992年7月22日、シングル【18ヶ月】でBMGビクターよりメジャーデビュー。
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