HILLS CAST
“東京をおもしろくするアイデア”を持ったゲストをお迎えしてお届けする「HILLS CAST」は、J-WAVEのラジオ番組「森ビル presents 東京コンシェルジュ」内で放送していた森ビルのラジオCMです。
※掲載内容は、取材・放送時点のものです。
大人の女性に、遊び心あるベーシックを
2007年12月21日
今月のゲスト:ラフォーレ原宿 ジュエルピンク 若林ケイジさん

「ブランドはラフォーレ原宿でその実力を試される」これはデザイナー若林さん自らの言葉。オープンからまもなく30年。東京のファッションの変わらぬ牽引役でありながら、ほんのちょっとだけ大人っぽくなったラフォーレ原宿にふさわしいブランドの誕生です。
女の子が憧れる「ジュエル」「ピンク」を題材に

こんにちは、デザイナーの若林ケイジです。8月23日にラフォーレ原宿の2階に新しく「ジュエルピンク」というお店をつくりました。
僕は東京でコレクションをしたり、海外でものづくりをしていたのですが、今回は日本の女性に良いベーシックを提供するブランドをやりたいということで、女の子が憧れている「ジュエル」とか「ピンク」というものを題材にして、ベーシックなブランドをつくりました。
特別デザインが凝っているというわけではないのですが、カジュアルウェアをきちんと着ようとか、ドレスに組み合わせて羽織れるカジュアルウェアをつくりたいという、とてもベーシックなブランドです。
例えば、結婚式でみんなドレスを着ますよね。ドレスの上にも羽織れるようなカジュアルウェアということです。ジャンパーにしても、ブルゾンにしても、パーカーにしても、例えば普通のパーカーに総裏でファーをつけたりしています。ファー付きのパーカーだったらドレスの上に着ても嫌じゃないし、恥ずかしくない。ドレスコードがあるレストランに行っても、カジュアルウェアなのに、ジーパンなのに、ポロシャツなのに、全然ドレスコードに引っかからないみたいな。
原宿で生き残っていけるブランドになること

まずは原宿で成功しないと全国で成功しない。だから一番厳しい原宿で、ラフォーレで生き残っていけるブランドになることが、自分への自信とビジネスへの方向性です。
ここには、何かマーケットのパワーをすごく感じるし、それなりに魂がこもっていないものは、やっぱり、淘汰されるんですよ。そこそこ良いブランドがあって、そこそこの商品にして、だれもが欲しくなるような服をつくりました。
でも、そこそこのブランドで、しかも大手の資本に支えられていて、デリバリーからすべてがしっかりしています、というのが入りました。じゃあ売れるかというと、売れないんですよね。
厳しいお客さんがいっぱいて、その人たちがふるいにかけていって、「これは偽物だからだめだな」とか、でも気持ちが本物であれば、何かが緩かったり、矛盾していたとしても、気持ちで「よし、これはOK」ということじゃないですかね。百貨店では絶対あり得なくて。
将来展開を考えるよりも、ラフォーレでいかに成功していくかということを中心に考えています。