森ビル株式会社（東京都港区、代表取締役社長：辻慎吾）は、国土交通省が推進する3D都市モデル整備・利活用プロジェクト『Project PLATEAU（プラトー）』において、都市のデジタルツインのユースケース「屋内外をシームレスにつなぐ避難訓練シミュレーション」を一般公開します。これにより、虎ノ門ヒルズエリアにおける震災時の避難シミュレーションをウェブサイト上で閲覧可能となります。

森ビルは、「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトのもと、長年にわたって安全・安心な都市づくりを実現すべく、様々な取り組みを実施してきました。その一環として年に複数回の大規模な震災訓練を実施していますが、コロナ禍においては、大人数が集まる訓練は感染リスクを伴います。そこで、この度、国土交通省が推進する『Project PLATEAU』と連携し、新しい生活様式に対応し「三密」を回避しながら、バーチャル空間において訓練を実施できるシミュレーションツールを開発しました。

本ユースケースでは、BIM（Building Information Modeling：建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデル）データを活用して虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーの細密な建物屋内モデルを制作し、3D都市モデルと統合することで、屋内外をシームレスにつないだバーチャル空間を構築。このバーチャル空間を用い、災害発生時の人の動きを複数の避難計画でシミュレーションし、人の滞留状況を可視化することで、適切な避難方法を検証できるようになります。また、周辺エリアの建物を築年数別に色分けして可視化することで危険箇所の事前把握を促し、安全な避難経路や適切な徒歩ルートの判断・確保にも役立てることができます。
本ツールを活用することで、コロナ禍においても大人数を集めることなく、いつでも、どこからでも、災害時の適切な避難ルートの検証が可能となります。

虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーの避難シミュレーション

徒歩出退社訓練（※）支援ツール
※公共交通機関の混乱を想定した、適切な徒歩ルートの確認訓練

当社は、これまでに培ってきた都市開発・都市運営のノウハウを活かしながら、最先端技術を使って都市情報の統合・可視化を推進することで、引き続き、国際都市・東京の磁力向上に貢献してまいります。