森ビルグループが運営する中国・上海市浦東新区陸家嘴金融貿易中心区の中国大陸最高層(101階建/高さ492m)の超高層複合ビル「上海環球金融中心」(英文名称:Shanghai World Financial Center)は、10月25日に開業5周年を迎えました。

発展する国際金融センター・上海のランドマークに

上海環球金融中心は、グローバル企業のニーズに応える最新鋭のオフィスを中心に、世界一の高さ(地面高度474m、ギネス認定)を誇る展望台、最高水準のサービスを提供するパークハイアットホテル、商業施設などを擁する『垂直の複合都市』です。2008年の竣工以降、「グローバルマグネット」をコンセプトに、強力な磁力によって世界中の情報や人々を引きつけ、流れを生み、影響を与え、従来型の国際金融センターの概念を超えて、ビジネスだけでなく、文化、観光の拠点としての賑わいや磁力を保ち続けてまいりました。現在、オフィスの稼働率はほぼ満室(99%)に達し、展望台施設も5年間で延べ800万人もの来館者を迎えるなど、いまでは上海のランドマークとして定着しています。

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タウンマネジメントにより街の賑わいを創出

上海環球金融中心では、森ビルが六本木ヒルズ(東京都港区)などの街づくりで培ったタウンマネジメントのノウハウを活かし、人々の交流拠点、文化発信拠点となるため、イベントをはじめ様々な仕掛けを展開しています。パブリックアートの設置や、街を使ったアートイベント等も積極的に実施し、街の賑わいを創出してまいりました。また、サービスクオリティにおいても、全施設・管理スタッフに対するサービストレーニングを徹底し、ハイクオリティなサービスを提供。さらに、上海ではまだまだ珍しい防災訓練を毎年実施するなど、安全・安心や利便性向上に向けた高度な取り組みは、オフィステナントなどから高い評価を得ています。

ダイナミックな上海の都市開発に活かされた森ビルのノウハウ:陸家嘴エリアを繋ぐペデストリアンデッキ開通

2013年9月、陸家嘴金融貿易中心区エリアに約8年(複数期)に渡って進められた、幅員8m、全長1.4kmにおよぶ歩行者専有通路(ペデストリアンデッキ)が開通しました。
本デッキは、幅員100mにもおよぶ陸家嘴エリアの主要道路「世紀大道」において、歩行者の安全や利便性を高めるため、2005年、森ビルが上海環球金融中心を含む周辺エリア一体の都市開発計画を上海市に提案したことに端を発します。当社は、その構想から設計・施工監修まで積極的に関わり、この度の完成にいたりました。
道路レベルから高さ8mに位置する本デッキからは陸家嘴エリアを一望できるほか、照明にも工夫が凝らされるなど、従来の歩行者動線としての役割を超え、新しい観光名所として夜間や週末を問わず多数の人で賑わうスポットとなるとともに、陸家嘴地区全体を歩いて楽しめる街へと変貌させました。
本デッキの完成は、ダイナミックかつスピーディーな上海の都市開発の象徴でもあり、森ビルが提唱するヴァーティカル・ガーデンシティ(立体緑園都市)の発展事例と言えます。

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5周年を迎えた上海環球金融中心は、「グローバルマグネット」というコンセプトのもと、中国の金融対外開放の中核施設として、国際金融センター・上海の発展をリードしていくことで、引き続きその役割を果たしてまいります。また、森ビル株式会社および森大厦(上海)有限公司は、今後も「都市を創り、都市を育む」という理念のもと、都市開発から運営管理までの総合的な街づくりノウハウを用いて、陸家嘴地区、ひいては上海市の磁力ある都市づくりに貢献してまいります。