森ビル株式会社(東京都港区 代表取締役社長 森 稔)が運営する「森美術館」(六本木ヒルズ森タワー53階)では、2007年5月26日(土)~9月24日(月・祝)の期間中「ル・コルビュジエ展」を開催いたします。

世界有数のコレクターである森稔のコレクションの一部を公開
本展では、世界有数のコレクターである弊社社長・森稔のコレクションの一部も公開しております。近代建築の始祖といわれると同時に、画家としての顔も持ち、多数の作品を生み出したル・コルビュジエ。本展は、絵も建築も彫刻も都市計画も、彼の活動すべてを見せるものです。

以下に、森稔からの皆様へのメッセージをお伝えいたします。

ル・コルビュジエとの出会いは、私が都市開発の事業に携わって間もない1950年代でした。私は、彼の都市や建築に対するみずみずしい思想に強く惹かれました。人間を中心に捉えつつも機能主義的なその都市論により、私自身の都市観の原型が形成されたとも言えます。
その後数十年を経て、建築家ではなく、アーティスト・ル・コルビュジエと遭遇しました。その時、尽きることのない彼の創造性はどこから来るのだろうか、という疑問に対する答えをようやく見い出しました。以後、アーティスト・ル・コルビュジエの創造性の謎解きを楽しむように、ひとつひとつの作品を収集して参りました。
都市、建築、そして芸術に対する彼の溢れる思いはまた、私の思いそのものとも重なります。17年の年月をかけて完成させた六本木ヒルズは、そんな私の思いが結集した街の一つでもあります。
本展を通して、ル・コルビュジエの情熱を皆様方と共有でき、偉業を成し遂げた彼の業績の軌跡が、また何か新たな創造を生み出す源泉となりましたら、これに勝る喜びはありません。

森 稔