虎ノ門ヒルズ 森タワー
Toranomon Hills Mori Tower
開発経緯History
「虎ノ門ヒルズ 森タワー」は、道路上空に建築物を建てる画期的な手法「立体道路制度」を活用し、東京都施行の市街地再開発事業の中で環状第二号線の整備と一体的に建築した超高層タワーです。東京都が「事業協力者方式」「特定建築者制度」を導入し、公募により弊社を選定。民間活力を積極的に導入して推進した当事業は、官民連携による都市開発の象徴的なプロジェクトと言えます。
虎ノ門ヒルズ 森タワーの地下を貫通する環状二号線(新橋・虎ノ門間)は、東京都の施行により、戦後まもなくの都市計画から68年の歳月を経て2014年3月に開通しました。地上部の「新虎通り」は街の賑わいや活力を生み出す東京の新たなシンボルストリートとして整備されています。
虎ノ門ヒルズ 森タワーの誕生は、この環状第二号線の開通と相まって、2020年東京五輪に向けた東京再生の先駆けとなりました。引き続き、世界を代表する企業が集積しグローバルな人々が集う街を目指す新橋・虎ノ門エリアの飛躍的な発展に大きく寄与してまいります。

計画概要Project Overview
虎ノ門ヒルズが位置する新橋・虎ノ門エリアは、東京都が「アジアヘッドクォーター特区」(アジア地域の企業や研究開発の拠点となる場所づくり)として新たな外国企業の誘致を進めてきた場所であり、森ビルの創業の地でもあります。またこの周辺は外資系企業や大使館も多く、一方で住宅も集積しており、国際新部心としての高いポテンシャルを持っています。
虎ノ門ヒルズは地上52階、高さ247m、1フロア約1,000㎡の広大なフロアプレートを持つ最高スペックを揃えたオフィス、国際水準のカンファレンス施設、ホテルサービスも利用できるハイクラス住宅、日本初進出となるホテル「アンダーズ 東京」や多様な都市生活を最大限サポートする商業施設が一体となった超合タワーです。
そして、環状第2号線の沿道は、賑わいを街の中に広げていくために、2020年東京オリンピックに向けて都内から湾岸地区まで整備され、東京都が進めるシャンゼリゼプロジェクトのモデル事業として、賑わいのある街づくりが推進されました。
虎ノ門ヒルズ 森タワーは、こういった取り組みの第一歩として位置づけています。再開発事業で、道路と建物を一体的に整備するという画期的な手法「立体道路制度」を活用し、環状第2号線道路と虎ノ門ヒルズの建物を一体で開発したことが最大の特徴です。
立面図
施設概要Facility Overview
企業の事業継続性にも配慮した、最高グレードのオフィス環境
6階から35階の30フロアを占める、総貸室面積30,000坪のオフィス。基準階の貸室は、約1,000坪、天井高2.8mの無柱空間を実現したフレキシビリティの高い快適な執務空間です。
6駅11路線が利用可能な立地は、羽田空港にもアクセスが良く、グローバルなビジネス拠点として最適です。建物の共用部や外構にはWiFiを整備し、オフィスワーカーの豊かな働き方をサポートします。また、高い耐震性能に加え、非常用発電機を備えるなど、事業継続性(BCP)にも配慮しています。環境性能にも優れ「CASBEE」にて最高ランク「S」を取得しています。
アンダーズ 東京と連携、新しい東京のライフスタイルを提案
虎ノ門ヒルズレジデンス
37階から46階のフロアにある総戸数172戸の住宅からは、東京タワーやレインボーブリッジ、東京スカイツリー、皇居の緑など、東京都心の魅力的な眺望をお楽しみいただけます。また、「アンダーズ 東京」と連携したホテルサービスも利用することができます。都心とは思えないほどゆったりとした居住空間、抜群の眺望、ホスピタリティに満ちたスタッフ。東京の魅力を最大限に楽しめる暮らしを提案します。
「Communication Hub」をコンセプトに商業施設を展開
1階から4階までの商業エリアには、「Communication Hub」をコンセプトに、国内外のお客様のニーズに応える世界各国の料理を楽しめる飲食店舗や、オフィスワーカーをサポートするサービス店舗など、24店舗が揃います。虎ノ門エリアのオフィスワーカーや、ホテル・カンファレンスのゲスト、近隣住民の方など様々な人々が集い、コミュニケーションが生まれる場所となります。
エリア最大規模の“スマート・カンファレンスセンター”
虎ノ門ヒルズフォーラム
3つのホールで約2000名を収容、エリア最大規模のカンファレンス施設。無柱・分割可能な3つのホールとミーティングルームで構成された虎ノ門ヒルズフォーラムは、国際会議・シンポジウムなど多様なイベント開催に理想的な空間です。
羽田空港からも好アクセス、東京と世界をつなぐハブとして、国際交流や情報発信の拠点となっています。
日本初進出のライフスタイルホテル
アンダーズ 東京
ヒンディー語で「パーソナル スタイル」を意味するアンダーズは、地域の個性を大切にし、その土地の魅力をデザインやサービスに取り入れているホテル。アンダーズ 東京では、ゲスト一人ひとりのライフスタイルに合わせ、日本らしさを大切にしながらも型にとらわれないサービスで、まるでご自宅にいるかのように心からリラックスした上質なお時間をお過ごしいただけます。
虎ノ門エリアのシンボルとなるパブリックアート
オーバル広場には、スペインを代表する世界的アーティスト、ジャウメ・プレンサ氏による、8つの言語の文字を使い、膝をかかえて座る人間をかたどった高さ約10mの巨大なパブリックアートである「ルーツ」を設置しています。それぞれの文化を映し出す文字を通じて「世界の多様性」を表現し、「多様な文化の違いを越えて、人々が平和的に共存すること」を象徴する本作品に、当社は、虎ノ門ヒルズをルーツ(起点)に、世界の人々が共存する国際的な街づくりを進め、東京を世界一の都市にしたいという願いを込めました。
そのほかにも、2階のオフィスエントランスロビーには、虎ノ門ヒルズがこれから生み出すエネルギーを連想させるジャン・ワン氏の作品を、2階、3階 オフィスロビーエレベーターホール前には、様々な人、アイディア、エネルギーの流れをも連想させるサン・クワァク氏の日本初公開の作品が設置されています。
また、1階の車寄せには、壁面長さの合計が約27m、5分割された巨大な油彩画に、変化する緑色をベースに様々な色彩がその上を水のように流れ、日本の四季が感じられる内海聖史氏の作品を設置しています。