都市再開発
都心エリアで 都市再開発を実現する。
森ビルの理想とする街は、ヒルズで体現されている「多様な都市機能が複合したコンパクトシティ」です。このように複合的な機能を持つ街をつくろうとする場合、ある程度まとまった土地を確保しなければなりません。東京でそれを実現しようとするなら、工場・倉庫の跡地や、郊外のエリアを探すほうが容易です。しかし、それでは交通インフラなど都市の本当のポテンシャルを活かすこともできません。森ビルが軸足を置いている港区エリアのような都心の既成市街地でそのエリアの価値を引き出す街づくりを行うには、「都市再開発」以外に方法はありません。

グランドデザインを描き、 それを実現する。
再開発にあたっては、長期的視野に立った都市のグランドデザインを描くことが必要です。効率優先ではなく、そこに暮らす人の視点に立った都市のありかたを考えること。街地域の個性や文化を大切にしつつ、世界的な視野から都市を見つめること。機能的なだけでなく、美しい景観を持つ都市をデザインすること。環境や安全・安心に配慮し、都市の持続的な発展を可能にすること。次の世代、その先の世代へ受け継いでいきたい街をめざして。50年、100年の未来をイメージすることから森ビルの都市づくりははじまります。
地元の方々と誠実に向き合い、 対話を重ねる。
たとえ困難であっても、理想を実現するためにはやるしかない。だからこそ、森ビルはあえて困難な交渉にも取り組んできました。民間における日本初の大規模再開発となったアークヒルズでは、約100人規模の権利者と長い時間をかけて合意形成を行いました。その当時は、小学校1クラス分以上の権利者数での再開発は不可能だと言われた時代。それでもひとりひとりと誠実に対話を重ねた結果、合意に至ることができたのです。アークヒルズという成功例ができたことによって、都市再開発の可能性を広く世に示すことができました。つづく六本木ヒルズではその数倍となる約400人、麻布台ヒルズでも約300人の権利者の皆さまとともに再開発をかたちにしてきました。
決して短くはない道のりの中で住民の方々の間には深い結びつきが生まれます。それはともに街のこれからを思う未来を向いたコミュニティであり、新しい街が生まれたときに力強い基盤となるものです。実際、新しく誕生した街にはもともとこの街に住んでいた権利者のみなさんの多くが戻って暮らしています。都市をつくることは、そこに生きる方々の未来に責任を持つこと。森ビルが「都市は完成したときがはじまり」と考える理由がここにあります。


麻布台ヒルズ開発前の様子

六本木ヒルズ開発前の様子
ビジョンを共有するから、 ともに挑戦できる。
単なる利害関係だけでは、これだけ多くの人々をひとつにまとめることはできません。それを超えて人々をひとつにできるものがあるとすれば、夢や志といったものなのだと森ビルは考えています。たどりつきたい理想があるからこそ、前例のないことにも挑戦できる。街の未来を見据えることで、立場や事情の異なる関係者がひとつになれる。同じビジョンを共有しているからこそ、数十年という長い歳月がかかる都市再開発であっても諦めることなくやり切ることができるのです。