エネルギー
エネルギーを効率的に利用し、 都市の脱炭素化を。
ヒルズのような多機能複合型のコンパクトシティはもともとエネルギー効率に優れています。オフィス・住宅・ホテル・商業施設などの用途ごとにエネルギーの使い方が異なるので、うまく組み合わせることで負荷が平準化できるからです。さらに街全体でエネルギーを効率的にマネジメントする最新のシステムを採用しています。
なかでも麻布台ヒルズでは特徴的な取り組みとして、森JPタワーの地下に配した「高効率エネルギーセンター」(自家発電施設)でAIを導入しました。気象予報や運転実績データを基に負荷を予測する最適な運転計画を用いて、電気・熱を事業地内の複数ビルに供給。エネルギーの面的利用による効率化を実現しています。
森ビルは企業グループとしての脱炭素化にも目標を定めて積極的に取り組んでいます。温室効果ガスのうち自社が直接排出する「スコープ1」と、使う電気や熱から間接的に排出される「スコープ2」を、2030年までに2019年比で50%削減。また事業に関連するサプライチェーンなどによる間接的な排出である「スコープ3」は、2030年までに30%削減。2050年に向けて両方ともネットゼロとすることをめざしています。

森ビルグループ2019年度(基準年度)CO2排出量
再生可能エネルギー比率 100%をめざして。
森ビルでは、「スコープ1・2」の排出を削減する手段として、街で使う電気を再生可能エネルギーに切り替える取り組みをすでにスタートしています。2019年には六本木ヒルズ森タワーにおいて、入居テナントへの再エネ電力の供給を業界で初めて開始。以降、所有物件において再エネ電力への切り替えを順次実施しています。今では国内物件における電力需要の8割超の電力が再エネ由来に切り替わっています。テナント企業には、弊社が開発・運用している「エネルギーWEBシステム」を通じて、自社で使用している再エネ電力のトラッキングを開示。由来などの情報がわかるようにしています。2030年までには再生可能エネルギー比率100%を目標としています。
また都市を創り育む責任として、自分たちで再エネの電気をつくることも進めています。2024年2月には、初めて自社の太陽光発電所をつくりました。ここでつくられた電気は虎ノ門ヒルズ森タワーに供給されています。今後も発電所の開発を進め、森ビルの物件に供給される再エネ電力については、自社再エネ発電所比率を高めていきます。

非化石証書を活用した再エネ電力の供給(森ビルグループのエネルギープラント)の仕組み
筑西市桑山営農型太陽光発電所

栃木市宮町営農型太陽光発電所
最高ランクの環境認証を取得。
森ビルの開発における環境性能は、国内はもちろん国際的に見ても最高レベルを誇ります。それが環境認証として明示されることで、環境先進的なグローバル企業にも安心して入居いただいています。国内認証であるCASBEEはSランクを中心に取得していますが、さらに麻布台ヒルズと虎ノ門ヒルズでは国際認証LEEDも取得。開発エリア全体を対象とするLEED-NDに加え、建物単体LEED-CSでも最高ランクのプラチナを取得する見込みです。
また近年では街で暮らす人や働く人たちのウェルビーイングを大切にするために、環境性に加えて快適性やそこで働き・暮らす人の心身の健康までも評価する国際認証WELLの取得も進めてきました。その取り組みの結果として麻布台ヒルズ 森JPタワーおよび虎ノ門ヒルズ ステーションタワーでは最高ランクのプラチナを取得しています。