MAMコレクション012:サムソン・ヤン(楊嘉輝)

企画:近藤健一(森美術館シニア・キュレーター)

サムソン・ヤン(楊嘉輝)の映像と音を使ったインスタレーションを紹介します。オーケストラが交響曲を演奏する様子が映し出されるも、弦にテープを巻くなど、楽器が奏でる音が響かないように消ミュート音されています。
かわりに、奏者の身体的な動作によって生み出されるガサガサという普段は聞くことができない音が響く別世界が広がります。これは、私たちが見聞きしているものの裏には別の真実があるかもしれない、ということを気づかせてくれるのです。

MAMスクリーン013:ムニーラ・アル・ソルフ

企画:近藤健一(森美術館シニア・キュレーター)

ムニーラ・アル・ソルフは、社会の中の小さな出来事や他愛ない物語、女性ならではのエピソードを、ユーモアを込めて描きます。ときにフィクションやファンタジーが織り交ぜられるドキュメンタリー風の映像作品は、登場人物の「語り」が鍵となります。

MAMプロジェクト028:シオン

企画:德山拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター)

シオン※は、ポップカルチャーと韓国の伝統的なシャーマニズムの対比を手掛かりに、ジェンダー問題、経済格差や大量消費といった現代社会の諸問題を主題とする、多様な表現手法の作品を制作してきました。本展では、現在拠点を置くポーランドで取り組んでいる立体作品を中心としたインスタレーションを発表します。
※2019年ヒョンギョンからシオンに改名