森ビル株式会社

「都市を創り、都市を育む」
都市に広がる無限の可能性に挑戦する。

代表取締役社長 辻 慎吾

率直に言って、都市づくりという仕事は心底面白い。都市はあらゆる活動の基盤であり、そこには無限の可能性が広がっているからです。

近代社会の歴史を紐解くと、「国民国家の時代」から「グローバル企業の時代」へ移り、21世紀を迎えた今、「都市の時代」が鮮明になっています。人も企業も磁力ある都市に集まり、都市という舞台が新結合やイノベーションを促し、新しいアイディアやビジネスの源泉となっていく。都市はまさに21世紀の新しいビジネスフロンティアです。

急激なグローバル化と熾烈な国際競争のなかで、日本経済のエンジンである首都・東京の集積力をさらに高め、磁力を高めていく必要があります。世界有数の規模を誇る経済、治安のよさや精緻な交通インフラ、洗練された文化、充実した飲食、さらには東日本大震災で世界を驚嘆させた日本人の礼儀正しさや他者を思いやる心など、日本が誇る有形・無形の資産を活かし、より一層磁力を高める都市づくりを実行すれば、必ずや東京は世界で最も魅力的な都市になりうると信じています。

都市づくりとは、そこに住まい、働き、行き交う人々の営みを想像し、よりよい未来を形にすること。そして完成後も時代にフィットするよう、常に進化・成熟させていくこと。この両輪が揃って初めて真の磁力が発揮されます。我々は、完成後も街の魅力や磁力を高めるべく、タウンマネジメントという独自の仕組みを生み出し、六本木ヒルズで実践してきました。このモデルをエリアマネジメントへ進化させ、その先にある「東京」という世界都市づくりへ発展させていきたいと思っています。

森ビルには確固たる都市づくりのヴィジョンがあり、「都市を創り、都市を育む」という仕事を一気通貫で行ってきた強みがあります。さらに、既成概念にとらわれず、自ら考え自ら行動する社風があります。これが新しい価値や魅力を生み出してきた原動力であり、都市という舞台を創造していく力です。その力を最大限に発揮して、世界中の人々が国境を越えてお互いの鼓動を感じ合い、そこから新たな発想や結合が生まれるような“オープンマインド”な街を皆さんと一緒に築いていきたい。

都市を創り、都市を育む仕事を通じて人々や企業を元気にする、という我々の社会的使命はこれからも変わりません。揺るぎないヴィジョンを軸に、時代に合った手法とスピード感を持って挑戦を続け、新たな時代を切り拓いてまいります。

代表取締役社長 辻 慎吾