大和：はい、ホントです。森記念財団という森ビルの寄付によって設立された財団法人で作成しています。民間ディベロッパーが設立した都市研究機関というのは、世界を見渡してもあまり例がないのではないでしょうか。
私たちが毎年発表している「世界都市総合力ランキング」は、世界中からヒト、モノ、カネを惹きつける都市の「磁力」こそが「都市の総合力」であるとの観点に立ち、世界の主要48都市の総合力を評価分析しています。

─大きな視点をもつことができそうですね。
大和：2008年からランキングを発表していますが、今では国の政策やビジネスの立案をするために、国内はもとより世界中で使っていただいています。
─東京は1位になれそうですか？
大和：現在、東京は世界で3位。1位になるには、文化・交流の魅力を向上させたり、国際交通ネットワークの利便性を高めたり、英語で普通にビジネスができるような環境を整えたりする必要があると思います。都市開発は都市に不連続な変化を与えますが、その変化が魅力的であればあるほど総合力は高まっていきます。40年以上前に森記念財団を設立したということからも分かる通り、森ビルは常に世界という高い視点から都市に向き合っている企業です。その強みを活かして、世界から見て魅力のある都市を構想、実現し、東京のグローバル・プレゼンスを高めていければと思っています。

• 入社後、企画開発本部他を経て、森記念財団にて世界都市総合力ランキングの評価分析・策定に携わる。

  大和 則夫

※所属部署・役職は取材当時のものとなります。