森ビル株式会社は、この度、虎ノ門ヒルズに導入した超高効率熱源・空調システム「中温冷水システムと熱源最適運転計画の構築」の取り組みが評価され、平成28年度デマンドサイドマネジメント表彰(主催:一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター)の最上位賞である「経済産業省資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。

「デマンドサイドマネジメント表彰」制度は、電力負荷平準化システムの普及および社会啓蒙を目的に、電力負荷平準化効果に優れた取り組みを表彰する制度で、「経済産業省資源エネルギー庁長官賞」は、表彰される10件の中でも最も優れた取り組みに贈られるものです。
「虎ノ門ヒルズ 中温冷水システムと熱源最適運転計画の構築」(応募者:森ビル株式会社、株式会社日本設計)に対しては、(1)電力負荷平準化効果が高いこと、(2)省エネルギー性に優れていること、(3)ZEB(ゼブ:ゼロ・エネルギー・ビル)を実現する技術の一つとして普及が期待できることが評価され、受賞に至りました。

虎ノ門ヒルズの取り組み

■高効率空調システム導入でCO2排出量を約30%削減
虎ノ門ヒルズに導入している中温冷水を利用した高効率空調システム「LOBAS(Low-carbon Building and Area Sustainability)」は、深さ約30mの大規模蓄熱槽とヒートポンプを活用した、高い環境性能をもつオール電化の空調システムです。夜間電力を利用して冷房用の冷水と暖房用の温水を蓄熱槽に蓄え、昼間の空調に利用します。また、冷房時に発生する排熱で暖房用の温水を同時に製造するほか、省エネルギー性の高い中温冷水(13℃)を冷房に利用する等、エネルギー効率を高める工夫もしています。これらの取り組みにより、従来方式と比較してCO2排出量を約30%削減しました。

■エネルギーの見える化システム
入居するテナント向けにエネルギー使用量を可視化する「エネルギーWEBシステム」を導入。室内のエネルギー使用量をリアルタイムに把握し、エネルギーの無駄をなくすことができ、テナント専用部の省エネ対策を促進します。

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当社は、今後も、「ヴァーティカルガーデンシティ(立体緑園都市)」を理想とする都市づくりとその運営を通じて、“都市と自然との共生”、“都市の低炭素化”、“資源循環”を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。