六本木ヒルズ:コンセプト・開発経緯

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新技術の導入

耐震構造

災害に強い街づくりという命題に対し、構造設計面からどのようにアプローチするかは我々にとって大きなテーマでした。
オフィス・レジデンス・ホテル・放送センター・シネコン等、建物の用途は多岐に渡りますが、これらに共通するコンセプトを考えた場合、建築基準法によって定められる人命確保に主眼を置いた耐震性では不十分と考えました。

阪神大震災の教訓から、大地震時においても柱・梁フレームに部材の損傷はなく、被災後も建物機能が維持され継続使用できることとしました。また資産価値保全の観点から、什器類の転倒防止を目的として、建物の変形や揺れの勢いを抑えることとしました。更に、中小地震時や強風時に生じる不快な揺れを低減し、高い居住性を確保する必要があると考えました。以上を踏まえた具体的な数値目標(=クライテリア)を表1、2に示します。

このクライテリアを確保するため、各棟毎に綿密な検討を行い制振・免震構造を採用することとし、それぞれ最適なディバイスを決定しました。実際の施工状況と併せまとめたものを表3に示します。施工時の写真からわかるように、ディバイスは平面計画上影響の少ない壁面内部または免震層に配置しています。

設計面での配慮として最も特徴的な項目の一つに、検討時に用いた地震波があります。(財)日本建築センターによる評価で一般的に指導される4波(ELCENTRO、TAFT、HACHINOHE、TOKYO101)以外に長周期成分の安全性を検討するため、BCJ-L2波およびART WAVE(作成:日建設計)を用い、動的解析を行っています。また各棟共、CFT柱や高強度コンクリート等の高度な建築材料・工法を用いていますので、施工者と綿密な打合せの上、施工監理を慎重に行いました。

再開発で各棟が同時に建築されることにより、最新の知見に基づいた設計がなされ十分な耐震性を持つことは、街区全体の耐震安全性がー様に向上したことにつながります。この点も再開発の持つ大きな意義の一つです。

耐震構造一覧表

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