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前田 知巳(まえだ ともみ)
コピーライター
1965年生まれ。88年東京外国語大学卒業後、博報堂に入社。99年に独立。今回の森ビル企業広告をはじめ、宝島社、キリン、ミスターチルドレンなどのコピーを手がける一方、ファーストリテイリング、福岡新都心構想など様々な企業・自治体・商品のコンセプトワークを担当。朝日広告賞、TCC最高賞ほか受賞多数。
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インタビュアー 前田知巳氏よりひとこと
昨年から上海環球金融中心のコンセプトワーク、企業広告とやらせてもらいながら、世間でよく言われる「イケイケ」なイメージではなく、むしろ根っから「世の中を良くしたい」「調和なくして成長なし」な企業だという印象を強く持ちました。こういう企業人格があまりにも知られていないのが何とももったいなくて、これからもいろいろご協力できたらいいなと思っているのですが、そのためにもここらで一度、森さんにざっくばらんにいろんなことをお聞きしといたほうがいいなと思いまして。
いまの東京について
前田:この春は東京ミッドタウン、新丸ビルと、またまた東京の新名所というものが増えて、なんか東京タワーまで人気が復活しちゃって、さながらちょっとした「都心ブーム」になっている感じがします。まあ、いろいろ言う人もいますが、僕はその国の首都がこういう形ででも元気なのはとりあえず大事なことだと思います、国際的な都市間競争ということも含めて。今の東京、今の都心の感じについて、何か思われることはありますか。
森:おっしゃるように、東京がかつてよりはまっとうな方向に動き出している、そして、ここのところいろいろなものが連続してつくられています。自分のところから挙げるのはなんですが、六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、あるいはミッドタウン、東京駅周辺では丸ビル、新丸ビルとか……。東京タワーの人気復活なども含め、赤坂のTBS跡地の開発もそろそろできますし、都心部の海岸寄りには超高層マンションもたくさんできている。そういう動きからすると、東京はかなり急激に変わりつつある、活性化しつつある、特に都心がね。
しかし、上海、シンガポール、香港などにちょくちょく行っている私からすると、東京はこうしたアジアの都市に劣後しつつあると感じるんですよ。向こうの方がもっとスピードが早い。思い切った改革も進んでいる。東京ではまだカジノひとつできないでしょう?アジア諸都市と比べると、考えられないほど意識が遅れているのです。
「東京はカオスがいい、ごちゃごちゃしているところが魅力だ」とか、「昔ながらの街や建物を壊すのはけしからん」などと言っておられる知識人も多い。新しいものやなじみのないものを受け入れない。都市の革新に対する抵抗勢力はまだ非常に強いのです。
ですから、空港とか環状線とか、東京がグローバル都市となっていくために当然できていなければいけないものがさっぱりできない。世界の動きや大局を見ないで銘々勝手なことを言っているからです。非常に合理性に欠けるところがあって、そのために東京は国際的な都市間競争に劣後しつつある。
たとえば、今度の知事選のマニフェストに「東京の国際化」を正面から唱えた人は誰もいなかった。「港区まちづくりマスタープラン」の中では、国際化についても、記述があまりなく、大事な項目と扱われていないようです。
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森 稔(もり みのる)
森ビル株式会社代表取締役社長
1934年生まれ。59年東京大学教育学部卒業後、同年6月の森ビル株式会社設立と同時に取締役就任。93年に同社の代表取締役社長となる。05年、日英文化交流への貢献を評価され名誉大英勲章CBEを受章。
2011年6月 会長就任。 |
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