東京のオープンスペース

オープンスペースとは? 公園・緑地・道路など、建物に覆われていない土地を総称してオープンスペースと言います。
公園・道路・土地利用の比較
公園・緑地・道路などのオープンスペースは、人々の憩いの場となるだけでなく、都市の防災性や明るさにも大きく関係します。東京都心4区とマンハッタンについて、公園、道路、土地利用の面積を比較します。
東京都心4区の公園・緑地面積はマンハッタンの約半分
東京都心4区と同規模の面積でありながら、都心4区の約3倍の夜間人口をもつマンハッタンは、公園も広い面積を有しています。その公園の総面積は、1,081haで、東京では比較的緑が多い都心4区の総緑地面積590haの約2倍に相当しています(この面積には、皇居・赤坂御用地・青山霊園などの緑地も含まれています)。
マンハッタンで最も広い公園であるセントラルパークは、東西に840m、南北に4kmの約340haの公園で、この規模は東京を代表する日比谷公園(約16ha)、代々木公園(約54ha)などの都市公園をはるかに凌駕する規模となっています。
東京とニューヨークの公園・緑地面積の比較
東京都心4区の公園面積:590ha(都心4区6,036haの9.8%)。マンハッタンの公園面積:1,081ha(マンハッタン6,139haの17.6%)。東京都心4区は、国内の他の都市に比べ公園や緑地に恵まれています。しかしマンハッタンと比べると都心部のオープンスペースは、皇居や御所などの緑地を含めても、圧倒的に少ないことがわかります。
東京の大きな公園・緑地5つの合計面積はセントラルパークの37%
Check It Now!:東京の5つの公園を合わせてもセントラルパークのわずか37%!!
日比谷公園など都心4区の代表的な公園・緑地5つを合わせても、その面積はセントラルパークのわずか37%に過ぎません。しかも、セントラルパークは、マンハッタンの公園面積の31%に過ぎないのです。
[道路面積と道路率の比較] 東京都心4区の道路面積:1,376ha(都心4区6,036haの22.8%)。マンハッタンの道路面積:1,731ha(マンハッタン6,139haの28.2%)。細街路の多い東京と、高幅員のニューヨーク:都心4区の道路率は、マンハッタンと比べても大きな遜色はありません。しかし、都心4区は幅員11m以下の細街路率が高く、都市の骨格となる広幅員の道路が少ない都市となっています。
道路の幅員を比較する
マンハッタンではロウアー・マンハッタンを除いて、南北のアベニューと東西のストリートによって、格子状に道路が走り、その中心を斜めに横切るブロードウェイで、都市の道路が形成されています。これらの道路幅員は、基本的に100feet(約30m)・80feet(約24m)・60feet(約18m)となっており、広幅員の道路で都市の骨格が形成されています。
一方、都心4区においては、それほど遜色ない道路率ではありますが、幅員11m未満の細街路が道路面積全体の3割を占めています。また、東京23区の都市計画道路の整備率はわずか57%しか達成されておらず、都市の姿がわかりにくくなっています。
東京都心4区の道路率

区域面積(ha) 道路率
11m以上 11m未満
都心4区 6,036 22.8% 15.8% 7.0%
千代田 1,164 23.8% 18.6% 5.2%
中央 1,015 30.0% 21.9% 8.0%
2,034 21.7% 16.1% 5.6%
新宿 1,823 19.4% 10.3% 9.2%

幅員11m未満の道路には私道も含む。

ニューヨーク・マンハッタンの道路率

区域面積(ha) 道路率
Manhattan 6,139 28.2%
1 Lower Manharttan 445 43.9%
2 Greenwich Village 402 27.1%
3 Lower East Side 456 23.0%
4 Clinton & Chelsea 542 26.9%
5 Midtown 423 36.8%
6 Murray Hill 354 22.5%
7 West Side 547 31.5%
8 Upper East Side 513 38.9%
9 Manhattan Ville 390 18.9%
10 Central Harlem 364 21.2%
11 East Harlem 574 25.9%
12 Washington Heights 763 36.0%

マンハッタン全体の面積には、セントラルパークなどの面積を含む。

街区の構成を比較する
都心4区の中で、区画整理がなされた港区新橋・虎ノ門地区とマンハッタンのミッドタウンを比較します。新橋・虎ノ門地区の道路率は、30.8%と比較的高い値になっています。しかし、幅員11m未満の道路率が10.1%とその33%を占めています。
マンハッタンのミッドタウンの道路率は39.7%ですが、東京と異なり、細街路がないことが大きな特徴です。細街路による小さな街区をもつ東京と、広幅員の道路による大きな街区をもつマンハッタンの街区構成の違いは、都市の高度利用の差となって現れています。
港区新橋・虎ノ門地区とマンハッタン・ミッドタウン地区の街区の比較

虎ノ門地区 ミッドタウン地区
区域面積 104.2ha 104.2ha
道路率 30.8% 39.7%
11m以上 20.7% 39.7%
11m未満 10.1% -

[土地利用の比較] 宅地が多い東京、少ないニューヨーク:東京都心4区とマンハッタンを比較すると、東京は公園・緑地・道路が少ないぶん、宅地面積の割合がマンハッタンを上回っています。
土地利用を比較する:マンハッタンは、都心4区と比べ、公園、道路率も高く、そして、より大きな夜間人口を有していますが、その原因は、土地利用の仕方の違いにあります。都心4区で新たに夜間人口を呼び入れて、都心居住を進め、職住近接の都市を実現するには、土地の利用の仕方そのものを変える必要があります。

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