森ビル株式会社は、省エネルギーを推進している事業者及び、省エネルギー性に優れた製品を開発した事業者を表彰する平成26年度省エネ大賞(※1)において、「テナントビルにおける空調デマンドレスポンス制御による省エネ」の取組みが評価され、「省エネルギーセンター会長賞」(主催:一般財団法人省エネルギーセンター、後援:経済産業省)を受賞しました。

2011年の東日本大震災以降、電力のピーク時間帯需給ひっ迫が顕在化し、電力のピーク抑制が重視されるようになりました。業務用テナントビルが東京の電力需要の大部分を占める中、当社では、入居テナント毎に電力ピーク抑制の目標値を定め、自動的に送風制御などができるよう空調システムを改修。また、エネルギー開示システム(見える化システム)とも連携させることで、警報メール配信が可能となり、テナント自らの電力削減に向けた行動を促した結果、従来困難であったテナント専用部(※2)を含むビル全体でのピーク時空調使用電力の削減を実現しました。これらの取組みが、企業・工場・事業場等の節電や省エネ推進活動を対象とした<省エネ事例部門>において評価され、この度の受賞にいたりました。

本取組みに対する主催者の評価ポイント
同社の環境方針に基づき、各事業所のエネルギー管理において、地球環境との調和を図るため高品質かつ高効率なエネルギーマネジメントに努め、快適な執務環境提供と環境負荷低減の両立を目指している。同社では、省エネ、デマンド抑制が困難と言われているテナントビルのテナント専有部分のピーク電力抑制について、見える化システムを活用し、室内の快適性を一定程度維持した上で空調のデマンドレスポンス制御を行った。その結果、夏季、冬季ともに最大で20%の空調電力のピーク削減を実現した。また、ピーク抑制協力度合いによって各種優待券、商品券を進呈し、協力したテナント各社員に還元され、協力が得られやすいインセンティブを用意している。

当社は、環境効率性に優れた都市の創造に努めています。今後も、環境に配慮した街づくりを積極的に推進し、首都東京のさらなる魅力向上に貢献してまいります。

※1 省エネに寄与した事業者の活動を発表大会で広く共有すると共に、優れた取組みを行っている事業者の表彰を通じて、省エネルギー意識の浸透、省エネルギー製品の普及促進、省エネルギー産業の発展及び省エネルギー型社会の構築を目的としたもの。
※2 テナントビルには共用部と、専用部があり、一般的には電力使用量の約6割から8割はテナント専用部で消費している。