このたび、森美術館「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」の企画を担当した森美術館キュレーター 荒木夏実が、第26回倫雅美術奨励賞(美術評論部門)を受賞しました。
倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)は、わが国の美術振興および若手美術家の育成に寄与することを目的に、優れた新鋭の美術評論家、美術史研究家の活動に対し、顕彰を行うものです。
同賞は、荒木が企画を担当した「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通してみる世界」の企画及びカタログ中の論文に対して授与されたものです。同基金運営委員長の市川政憲氏は授賞の理由として、「今日的なテーマでありながら世界の問題を一括りにせず、グローバリズムの中で見過ごされがちな世界各地の複雑な個別の問題や事実を明快なアプローチで浮かび上がらせ、我々の目を開かせる、時を得た企画であった。世界の現実に対して細やかな視点をもって捉えてきた荒木氏ならではの、ただならぬ展覧会」と述べています。

【倫雅美術奨励賞】
美術評論家の河北倫明氏が平成元年に設立した公益信託倫雅美術奨励基金が主催。美術評論・美術史研究の各分野で活動する推薦委員からの推薦に基づき、基金運営委員会で審議選考を行う。選考対象は、概ね2年間に国内で発表された優れた美術評論、美術史研究、展覧会の企画(カタログ等含む)とし、対象年齢はその年の12月1日現在で概ね50歳未満の者。受賞者には奨励金として100万円が贈られる。

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「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」
主催:森美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
企画:荒木夏実(森美術館キュレーター)
会期:2014年5月31日(土)~8月31日(日)

異なる文化、現実と想像の世界の間、大人と子どものはざまなど、さまざまな境界を自由に行き来する子どもの性質に注目し、世界各国の優れたアーティスト26組の作品110点に表れる子どものイメー
ジを通して、子どもを取り巻く社会や環境に目を向けるとともに、大人の常識や慣習にとらわれない子どもの創造性とその多様な感覚に迫る展覧会。