森ビル株式会社の「六本木ヒルズにおける街づくり‐開業10年を迎え、成熟を重ね発展し続ける街‐」が、この度、「2014年 都市計画学会賞<石川賞※>」(主催:日本都市計画学会)を受賞いたしました。
※都市計画に関する独創的または啓発的な業績により、都市計画の進歩、発展に顕著な貢献をした個人または団体を表彰するもの。

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六本木ヒルズ

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表彰を受ける森ビル取締役常務執行役員 北川 清

受賞理由 ※日本都市計画学会 授賞理由書(PDF)より抜粋
六本木ヒルズの開発事業とまちづくりへの取り組みは、その開発プロセスにおける多数の地権者との合意形成や事業化に至る経緯も注目されてきた。そして、開発事業における独創的な種々の計画内容が、開業10年を迎えて着実に実現され、「まちをつくる」段階から「まちを運営する」段階まで一貫して行ってきた都市再生であること、新しい文化・情報を発信しつづけるなどにより、地域の発展に多大な効果をもたらしていることは特筆すべきものである。
また、阪神淡路大震災等の教訓をふまえて安全・安心な「逃げ込める街」に向けた多くの取り組みを行っている。中でも平常時から100%の電力を供給しているガス常用自家発電を備え、電力会社からの受電、オイルによる発電のバックアップ体制も備えたエネルギープラントが、2011年の東日本大震災の電力需給逼迫時にも電力を途絶えることなく供給し、節電等で生まれた電力を東京電力に供給して社会に貢献するなど、その有効性が実証された。その結果が、今後のエネルギーの重要性をふまえたBCP(事業継続計画)策定の動きにつながっており、先駆性・社会への貢献度が大きく評価できるとともに、世界の都市間競争を担うこれからの日本の都市開発のモデルにもなっている。
このように六本木ヒルズが、文化・エネルギー・防災など「街」と拠点機能を東京都心部に形成する上で重要な要素に、ハード整備と整備後のマネジメントの両面から取り組んできた内容は、21世紀初頭を代表する大規模都市開発のモデルとして高く評価されるべきと考える。