森ビル株式会社が、日軽産業(株)、ナブコシステム(株)、ナブテスコ(株)、パナソニック(株)と共同で開発した新出入口システム「Passmooth(パスムース)」が、このたび、帝京大学医学部付属病院で採用されました。なお、当製品が森ビルの運営物件以外で採用されたのは初めてです。

二重自動扉構造によって外気流入量を抑える「Passmooth」は、高層ビルにおいて風が吹き抜けるドラフト現象を抑制し、かつ空調効率を向上させる新出入口システムです。軽量化した折戸により、素早い開閉と本質的な安全性をも両立しています。
帝京大学医学部付属病院(東京・板橋区)では、自動ドアからの冬の冷気流入が問題となっており、正面入り口に「Passmooth」の導入を決定。2012年年始から改修工事を行い、2月より運用を開始しました。

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帝京大学医学部付属病院

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正面入り口(6通路分)に設けられた「Passmooth」

なお、現在、当社物件においては、「上海環球金融中心」(中国・上海)、「六本木ヒルズ森タワー」(東京・港区)の展望台出入口などに設置しています。今年8月に竣工する「虎ノ門・六本木地区第一種市街地再開発事業」(東京・港区)でも採用予定です。

「Passmooth(パスムース)」(軽量な新出入口システム)

「Passmooth」は、省エネルギー性、安全性の強化を実現した新ゲートシステムで、高層ビルにおいて風が吹き抜けるドラフト現象の抑制効果が高く、室内外の気圧の変化や温度差を抑える効果があります。
さらに、透過型センサーの採用や可動部における隙間の最小設計など、子どもにも配慮した安全設計で、2010年に「第4回キッズデザイン賞(主催:特定非営利法人キッズデザイン協議会、後援:経済産業省)」ユニバーサルセーフティ部門賞を受賞しました。

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■「Passmooth(パスムース)」の基本動作

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■主な特長
【省エネルギー性】
・二重自動扉構造(インターロック制御※)がドラフト現象を抑制。
 ⇒風除室効果により、ビル内の冷暖房効率が向上(省エネ効果の向上)。

【安全性】
・可動部分(扉)の超軽量化により安全性を向上(既存の同サイズの折戸の約30%減)。
・ゲートセパレータの光電センサをGLから15cm、60cmの2カ所に設置。車いすやベビーカーの方も安全に通行できます。
・扉稼働部分隙間を最小(1.5mm)に設計、扉付き合わせ部にクッション性の高いゴムを使用し、さらに光電センサを縦に設定。光電センサが障害物を感知すると、扉は閉まることがなく、指詰め防止対策を徹底しています。
(※)インターロック制御:二重自動扉構造において、常に一方の扉のみが開き、同時に入扉・出扉が開くことがない機構。風除室効果を高め、ビル内温度や気圧の変化を抑制する。