MAMプロジェクトは森美術館が世界各国の才能豊かな若手アーティストを応援するプロジェクト・シリーズです。

森美術館は2010年7月24日(土)から11月7日(日)まで、「MAMプロジェクト012:トロマラマ」を開催します。
トロマラマは、インドネシアのバンドゥンを中心に活動する3 人組のアーティスト・ユニットです。フィビー・ベビーローズ(1985年生まれ)、ハーバート・ハンス(1984年生まれ)、ルディ・ハトゥメナ(1984年生まれ)により、バンドゥン工科大学在学中の2004年に結成、2008年のシンガポール・ビエンナーレへの参加以来、国際的な注目を集めています。

デザインや版画のバックグラウンドをもつ彼らは、身近な素材とストップモーションの技術を用いてユニークなアニメーション作品を制作しています。代表作の《戦いの狼》(2006年)は、ジャカルタのロックバンド「セリンガイ」のために作られたミュージックビデオです。ワンシーンごとに彫られた木版画の版木の数は約450 枚に及び、それをコマ撮りして制作されたこのアニメーションは、気が遠くなるほど手間のかかる丁寧な手仕事、斬新なイメージ、インドネシアのロック・サウンドが融合した作品です。また、RNRM というインディーズバンドのためのミュージックビデオでは、12kg のボタンと1kg のビーズを素材として、色鮮やかで軽快な作品を創作しています。