森ビル株式会社が、千代田区永田町にて推進して参りました「永田町山王森ビル」が竣工し、本日1月22日(金)に竣工式を執り行いました。

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当ビルの主な特徴

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■政治・経済の中枢エリア、地下鉄6路線が集結する高い利便性
当ビルは、経済の中心である赤坂・永田町エリアに位置し、東側には国会議事堂や首相官邸、各官公庁など霞が関の政治の中枢エリア、西側には日枝神社が隣接しています。
周辺には、地下鉄6路線が集結しており、東京メトロ溜池山王駅・国会議事堂前駅から徒歩2分の利便性が高いエリアです。

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基準階オフィス空間
(隣接する日枝神社の緑豊かな環境が広がる)

■スペック、耐震性等、本社機能にも相応しい高いビルグレード
687m²の基準階貸室は天井高3.0m、床には各種ケーブルを収納できる高さ10cmのフリーアクセスフロアを実装しました。森ビルが開発したグリッド型天井システム「フォレストシーリングシステム」の採用により、オフィスレイアウトの変更にも柔軟に対応できます。
窓の外には、隣接する日枝神社の豊かな緑が広がり、開放感のあるオフィス空間となっています。1階はショールーム等にも活用できるよう5.0mの天井高を確保できます。
さらに、高度な耐震(制振)性能を持たせる等、トップクラスのスペックを確保しました。

・制振システム
制振装置【※】(アンボンドブレース、制振間柱)をバランスよく配置することで建物の変形を通常よりも20%程度低減し、大地震時における建物の損傷を抑える制振構造としました。その結果、大地震時における建物の耐力は、建築基準法で定める基準の約1.4倍となっています。

※制振装置(アンボンドブレース、制振間柱)
建物本体の柱・梁に使われる鋼材よりも、柔らかい鋼材を部分的に用いることで、大地震時のような比較的振幅の大きなゆれが発生した場合に、柔らかい鋼材の部分に変形を集中させ、地震のエネルギーを吸収させ建物本体の躯体損傷を抑えることができます。


・セキュリティシステム
建物出入り口とオフィス出入り口扉に非接触型ICカードを用いた3段階のセキュリティシステムを採用。24時間、安全かつスムーズな入退室を実現し、関係者以外の侵入を制限します。

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■約400のルーフガーデンで、オフィスワーカーのリフレッシュ空間を確保
屋上には、乗用エレベーターで直接アクセスできるルーフガーデンを設け、オフィスワーカーのために、パーティ利用もできるリフレッシュ空間を確保しました。隣接する日枝神社の深い森と呼応した緑を配することで、都心のヒートアイランド対策にも貢献します。屋上デッキ材には再生木材を使用し、リサイクルにも考慮しました。さらに、植栽の配置により階下の断熱性能が高まり、空調負荷の低減にもつながっています。

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屋上のルーフガーデン

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屋上のルーフガーデン

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デザイン性と省エネルギー性を兼ね備えたファサード

■様々な環境配慮技術を採用
大きな開口を持つ東面と西面のファサードは、日射を制御する縦ルーバー(1200ピッチ、押出成形セメント板)による構成とし、永田町という立地にふさわしいグレードの高いデザイン性と環境性を両立。ルーバーのない場合と比較して基準階東西面のPAL値(※1)を約16%、ERR値(※2)を約36%低減しました。
さらに、基準階の開口部には、断熱性能の高いLow-Eガラスを採用しています。

(※1)PAL:年間熱負荷係数。建築物の外壁・窓などを通しての熱損失水準に関する指標で、小さいほど熱損失が少ないことを示します
(※2)ERR:設備システムにおける一次エネルギー消費量の低減率を表します

オフィス空間には、エコマーク認定カーペットを標準採用し、テナント退去時に発生する使用済みカーペットを再資源化するという、100%リサイクルシステムを実現しています。
この他、LED照明器具の採用や、入退室システムと連動して停止する照明・空調システムの導入、トイレ人感センサーの設置など、様々な環境負荷低減技術を取り入れています。

建物概要

計画名称:永田町山王森ビル
所在地 :東京都千代田区永田町2-10-1
敷地面積:950m²
建築面積:862m²
延床面積:5,183m²
階 数 :地上8階
用 途 :事務所
基準階貸室面積:687m²
総貸室面積:3,668m²
建物高さ:33.2m
構 造 :鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
建築主 :森ビル株式会社
設計者 :株式会社久米設計
施工者 :清水建設株式会社
着工時期:2008年12月
竣工時期:2010年1月

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